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都立高校を目指し始めると、『内申点って、いつの成績がどう使われるの?』という疑問が出てきますよね。周りの話を聞くほど、かえって分からなくなる人も多いはずです。
結論から言うと、都立高校の内申点は、中3の評定(通知表の5段階の成績)をもとに計算されます。一般入試では実技4教科を2倍にした「換算内申」を、さらに調査書点に直して、学力検査の点数と合わせて合否を決めます。
この記事を読めば、都立高校の入試で内申点がどんな形で使われるのか、全体像がつかめます。
都立高校の内申点は「中3の評定」から
都立高校の入試で使われるのは、中3の評定です。1学期と2学期の成績が十分参考にされ、12月31日現在の評定が調査書に書かれます。一般入試では中1・中2の評定は使いません。
まず大事なのは「どの成績が使われるか」です。ここを勘違いしている人、実は少なくないんです。
東京都の令和9年度入試の要綱では、調査書には中3の観点別学習状況の評価と評定を書くことになっています。そして、3年の1学期と2学期の成績を十分参考にする、とされています。
| 学年・時期 | 都立高校の入試での扱い(令和9年度) |
|---|---|
| 中1の成績 | 一般入試の調査書点には使わない |
| 中2の成績 | 一般入試の調査書点には使わない |
| 中3の1学期 | 十分参考にされる |
| 中3の2学期 | 十分参考にされる |
| 調査書の評定の時点 | 令和8年12月31日現在 |
『じゃあ中1・中2は適当でいいの?』と思うかもしれません。ただ、中3で習う内容は中1・中2の積み重ねの上にあります。
学力検査の点数にも関わるので、前の学年の勉強がむだになるわけではありません。
2学期制の学校では、前期の成績と、後期の12月31日までの学習状況を十分参考にする、とされています。
「内申点」は公式の言葉ではない
実は「内申点」「換算内申」「素内申」は、東京都の要綱には出てこない言葉です。公式には「調査書」「評定」「調査書点」と呼びます。
この記事では分かりやすさを優先して、内申点という言葉も使います。都立高校の内申とは、調査書に書かれた評定とそこから計算した調査書点のこと、と覚えておけば大丈夫です。
一般入試の総合得点は「積み木」で見ると分かりやすい
都立の一般入試は、学力検査700点+調査書点300点+スピーキングテスト20点=1020点が基本の形です(5教科・傾斜配点なし・7:3の場合)。面接などがある学校は、その点数がさらに上に積まれます。
総合得点の中身は、3つの積み木を重ねたイメージで考えると分かりやすいですよ。

| 積み木 | 中身 | 点数(要綱の例) |
|---|---|---|
| 学力検査 | 5教科×100点の500点を換算 | 700点 |
| 調査書点 | 中3の評定から計算 | 300点 |
| スピーキングテスト(ESAT-J) | AからFの結果を点数化 | 20点 |
| 合計 | 総合得点 | 1020点 |
学力検査と調査書点を合わせた1000点が、比率7:3で分けられているのがポイントです。そこにスピーキングテストの20点が加わります。
要綱の例では、さらに面接200点・作文100点・実技200点を加えて、総合成績1520点になる学校の形も示されています。面接や作文があるかどうかは学校ごとです。
調査書点はどうやって出す?
調査書点は、次の2段階で計算します。
- 中3の9教科の評定を確かめる
- 学力検査をする教科は1倍、しない教科は2倍にして足す(換算内申)
- 換算内申を調査書点の満点に合わせて直す
5教科で学力検査を受ける場合、換算内申の満点は65点です。学力検査が3教科の学校では75点になります。
調査書点は「評定の合計×調査書点の満点÷評定の満点」で直します。7:3で調査書点300点の学校なら、換算内申×300÷65です。
具体的な計算の手順は都立高校の内申点の計算方法で、換算内申の数え方は都立高校の換算内申で詳しく解説しています。
比率は学校によって違うことがある
全日制は原則7:3ですが、どの学校も同じとは限りません。
| 比率の種類 | 内容(令和9年度) |
|---|---|
| 7:3 | 全日制の原則 |
| 6:4 | 芸術・体育に関する学科など |
| 7:3と10:0の高い方 | 両方で計算して、高い方をその人の得点にする学校がある |
7:3と10:0の高い方を使う学校では、学力検査だけの比率でも評価されます。令和9年度は、この方法を新たに実施する学校が全日制普通科で2校ある、と東京都が発表しています。
志望校がどの比率かは、東京都教育委員会の令和9年度入学者選抜実施方法一覧(別表4)で確かめられます。
スピーキングテストの点数
ESAT-J(中学校英語スピーキングテスト)の結果は、A=20点、B=16点、C=12点、D=8点、E=4点、F=0点で点数化されます。
この点数を使うのは、原則として英語の学力検査をする都立高校だけです。令和9年度入試で使うのは、令和8年度に実施したテストの結果です。
推薦入試の内申は一般入試と別物
都立の推薦入試では、9教科の評定をそのまま使う(45点満点)か、観点別評価を使うかを学校が決めます。実技4教科を2倍にする換算内申は、推薦では使いません。
「換算内申」は一般入試の話です。推薦入試になると、内申の数え方がガラッと変わります。
ここ、混ざりやすいので気をつけてくださいね。
- 9教科の評定(満点45点)か、観点別評価(27観点)のどちらかを使う
- 評定を使う場合、特定の教科に重みをかけない
- 調査書点の満点や面接などの配点は学校ごと
- 学力検査をしない教科を2倍にした換算内申を使う
- 5教科受検で65点満点、3教科受検で75点満点
- 7:3の学校では調査書点300点満点
推薦では、調査書点のほかに個人面接(集団討論を含む学校もあります)、小論文や作文などの結果を合わせて選考します。推薦の準備については都立高校の推薦の内申基準で詳しく書いています。
推薦も考えている人は、同じ通知表から2つの数字を出しておくと便利です。例えば、主要5教科が4・4・4・3・3、実技4教科が4・3・4・4の場合で計算してみます。
| 物差し | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 推薦で評定を使う場合(素内申) | 18+15 | 45点満点中33 |
| 一般入試(換算内申) | 18+15×2 | 65点満点中48 |
満点が違うので、数字だけを並べて比べても意味がありません。「推薦では45点満点の33」「一般では65点満点の48」のように、満点とセットで覚えておきましょう。
推薦で出す自己PRカードは点数化されません。面接の資料として使われ、総合成績が同点の時の順位付けに使われることがあります。
都立高校の調査書には何が書かれる?
東京都の調査書の主な中身は、各教科の学習の記録、総合的な学習の時間、諸活動の記録などです。出欠の記録や行動の記録の欄はありません。点数になるのは教科の評定です。
『部活や委員会は内申に入るの?』という質問もよく聞きますよね。調査書の欄を見ると答えが分かります。
令和9年度の要綱で、調査書の記載事項として挙げられているのは次の8つです。
| 調査書の欄 | 中身 |
|---|---|
| 成績一覧表の番号 | 中学校が作る成績一覧表との対応 |
| 学籍の記録 | 氏名などの基本情報 |
| 各教科の学習の記録 | 観点別学習状況の評価と評定 |
| 総合的な学習の時間の内容及び評価 | 中3の課題・内容と評価を文章で |
| 諸活動の記録 | 特筆すべき活動の事実や実績(スピーキングテスト結果を含む) |
| 海外帰国生徒対象等との併願 | 併願の有無 |
| 学校番号 | 中学校の番号 |
| その他必要な事項 | その他 |
部活・委員会・検定はどこに書かれる?
委員会活動や検定などは「諸活動の記録」に書かれることがあります。要綱の記入例には、図書委員として図書だよりを担当したことや、検定の取得が挙がっています。
ただし、一般入試の調査書点は教科の評定から計算します。諸活動の記録が点数として足されるしくみはありません。
| よくある疑問 | 東京都の調査書での扱い |
|---|---|
| 部活や委員会 | 諸活動の記録に書かれることがある。点数化はされない |
| 英検などの検定 | 諸活動の記録に書かれることがある。点数化はされない |
| 欠席や遅刻 | 調査書に出欠の記録の欄がない |
| 授業の様子 | 評定(教科ごとの3つの観点の評価)に表れる |
詳しくは生徒会・委員会・ボランティアと内申書でも説明しています。
調査書の中身はいつ分かる?
中学校長は、調査書の内容を「調査書記載事項通知書」で保護者に知らせることになっています。令和9年度入試では、令和9年1月15日までと定められています。
都立高校の内申点の目安はどう考える?
「この内申点ならこの学校」という公式の目安はありません。都内の評定の分布、志望校の比率、学力検査の見込みを組み合わせて考えるのが現実的です。
都立高校の内申点の目安を知りたい、という気持ちはとても自然です。ただ、学校ごとの内申の基準を東京都が公表しているわけではないんです。
そこで役立つのが、東京都教育委員会が毎年公表している評定の分布です。都内公立中学校の3年生(令和7年12月31日現在)の9教科全体の割合は、次のとおりでした。
| 評定 | 9教科全体の割合 |
|---|---|
| 5 | 12.3% |
| 4 | 23.1% |
| 3 | 47.3% |
| 2 | 13.7% |
| 1 | 3.7% |
評定3が半分近くを占めています。4と5を合わせると、3割台半ばです。
自分の評定が分布のどのあたりにあるかを知ると、内申の立ち位置をイメージしやすくなります。
教科ごとに見ると少し違う
同じ調査では、教科別の割合も公表されています。いくつかの教科を並べてみますね。
| 教科 | 5の割合 | 3の割合 | 2の割合 |
|---|---|---|---|
| 数学 | 13.0% | 42.8% | 17.6% |
| 英語 | 14.0% | 43.0% | 18.5% |
| 音楽 | 12.3% | 50.0% | 10.5% |
| 保健体育 | 9.5% | 52.4% | 10.1% |
実技4教科は、3の割合が5割前後と高めです。保健体育は、5の割合が9教科の中で一番低くなっています。
実技4教科は一般入試で2倍に数えるので、ここで4や5が取れると換算内申に大きく効きます。『実技は3でいいや』と思っていた人は、少し見直してみる価値がありそうです。

- 志望校の比率(7:3か、6:4か、10:0も使うか)
- 学力検査の教科数と、傾斜配点があるか
- 自分の換算内申を調査書点に直すと何点か
- 学力検査で何点くらい取れそうか
- 推薦を受けるなら、調査書点の満点と面接などの配点
調査書点と学力検査の点数は、合わせて1000点の中で比べられます。内申が少し足りなくても、学力検査の点数で取り返せる部分があるんです。
考え方は内申点が足りない時の逆転で紹介しています。
よくある相談:都立高校の内申点でよく聞かれること
都立の一般入試は、当日の学力検査と調査書点を合わせた総合得点で決まります。中3の成績が使われますが、2学期だけで決まるわけではありません。
知恵袋などでよく見かける相談から、3つを選んで答えます。同じことで迷っている人、きっと多いはずです。
「都立は当日点と内申点の合計で決まるの?内申点の中身は?」
基本はそのとおりです。一般入試では、学力検査の得点と調査書点の合計(1000点満点)に、スピーキングテストの点数を加えた総合得点で選考します。
面接や作文などがある学校は、その点数も加えた総合成績で選考します。内申点の中身は中3の9教科の評定で、学力検査をしない教科は2倍にして数えます。
「中3の2学期の内申を送るなら、2学期だけ頑張ればいい?」
こう考えたくなる気持ちも分かります。でも要綱では「1学期と2学期の成績を十分参考にする」とされていて、2学期だけを見るとは書かれていません。
友達とこんな会話をしたことがあるかもしれませんね。
「内申って中3の2学期のが送られるんでしょ?」
「でも1学期の成績も十分参考にされるって、要綱に書いてあるよ」
また、2学期の評定は、2学期だけの頑張りで急に決まるものでもありません。1学期からの提出物や授業での学び方が、評定の土台になっていきます。
「2学期から本気出す」より「1学期から少しずつ」の方が、結果として楽になりますよ。
「内申の割合が低い都立高校はある?」
令和9年度は、7:3と10:0の両方で計算して高い方を使う学校があります。10:0は学力検査だけの比率なので、内申が心配な人には気になる方式ですよね。
ただ、どの学校がどの方式かは年度で変わることがあります。学校名を人づてに聞くより、実施方法一覧(別表4)の注記で確かめるのが確実です。
都立高校の内申点を上げたい時に
中3の1学期・2学期の評定が使われるので、早めに動くほど選択肢が広がります。実技4教科は2倍で数えられるので、9教科をまんべんなく見直すことが大切です。
『今からでも間に合う?』と焦っている人もいるかもしれませんね。中3の1学期・2学期の評定が十分参考にされるので、今いる学期からの積み重ねがそのまま関わります。
評定は、3つの観点(知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度)の学習の様子から付きます。テストの点だけでなく、課題や作品、授業での取り組み方も評価の材料になります。
| 見直すところ | 具体的にやること |
|---|---|
| 定期テスト | ワークを2周して、間違えた問題に印をつけて解き直す |
| 提出物 | 期限を手帳に書き、前日ではなく数日前に仕上げる |
| 実技4教科 | 実技テストの練習、作品のねらいをワークシートに書く |
| 授業 | 分からなかった所をメモし、その日のうちに質問する |
中3の1年間の流れを確かめておこう
令和9年度入試の日程をもとに、中3の1年間を並べてみます。いつまでの成績が使われるのかを意識すると、動き出す時期が見えてきます。
| 時期 | 内申点に関わること |
|---|---|
| 1学期 | 十分参考にされる成績の1つ目。提出物と定期テストの準備を早めに |
| 夏休み | 1学期の苦手を復習し、2学期の範囲に備える |
| 2学期 | 十分参考にされる成績の2つ目。実技4教科も含めて見直す |
| 12月31日 | この時点の評定が調査書に書かれる |
| 1月15日まで | 調査書の内容が保護者に通知される |
| 1月 | 推薦は書類提出1月8日〜18日、検査1月26日・27日 |
| 2月 | 推薦の発表2月2日。一般入試は書類提出1月29日〜2月4日、学力検査2月21日 |
| 3月 | 一般入試の合格発表3月1日 |
日付は令和9年度入試のものです。年度ごとに変わるので、受験する年度の発表で確かめてくださいね。
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よくある質問
都立高校の内申点は中1から関係ありますか?
一般入試の調査書点で使われるのは中3の評定です。中1・中2の評定は使いませんが、学力検査の力の土台になるので、勉強そのものは大事です。
都立高校の内申点は何点満点ですか?
一般入試で学力検査が5教科の場合、換算内申は65点満点です。7:3の学校では、これを調査書点300点満点に直します。推薦で評定を使う場合は45点満点です。
欠席が多いと都立高校の内申点は下がりますか?
東京都の調査書には出欠の記録の欄がありません。ただ、評定は学習の様子から付くので、出席できず評価できない教科は斜線になることがあります。その場合は都立高校が学力検査の得点などを参考に調査書点を求めます。
部活の実績は都立高校の内申点に入りますか?
部活などの活動は調査書の諸活動の記録に書かれることがありますが、一般入試の調査書点として点数に足されるしくみはありません。
内申点のしくみは毎年同じですか?
年度ごとに見直されることがあります。この記事は令和9年度入試の要綱にもとづいているので、受験する年度の要綱で確かめましょう。
まとめ
- 都立高校の内申点は、中3の評定(1学期・2学期を十分参考)から計算される
- 一般入試は換算内申(65点満点など)を調査書点に直し、学力検査と7:3が原則
- 総合得点は学力検査700点+調査書点300点+スピーキング20点=1020点が基本の形
- 推薦は9教科の評定(45点満点)か観点別評価を使い、実技2倍はない
- 調査書に出欠の欄はなく、点数になるのは教科の評定
- 内申点の目安は、評定の分布・志望校の比率・学力検査の見込みを合わせて考える





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