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『内申点って、よく聞くけど結局なに?』『テストの点数とは違うの?』と思っている中学生は多いはずです。先生や塾で当たり前のように使われるので、今さら聞きにくい言葉ですよね。
結論から言うと、内申点とは、中学の通知表につく5段階の評定をもとにした、高校受験で使われる成績の数字のことです。正式な名前ではなく、通称なんです。
この記事を読めば、中学の内申点がどこで作られ、何に書かれ、入試でどう使われるのかが一本の流れで分かります。
内申点とは?中学の成績を高校に伝える数字のこと
内申点は、中学校の各教科の評定(5段階の成績)を足したり、倍にしたりして作る数字のことです。高校入試では、中学校が作る「調査書」に書かれた評定が、学力検査の点数と一緒に合否の資料になります。
「内申」は、もともと中学校から高校へ生徒の様子を伝える書類のことを指す言葉です。そこに書かれた成績を点数にしたものを、多くの人が「内申点」と呼んでいます。
実は、東京都の都立高校入試の要綱などの公式資料には、「内申点」という言葉は出てきません。公式には「調査書」「調査書点」「評定」という言葉が使われています。
内申点まわりの言葉を先に覚えておこう
中学生の内申点の話には、似た言葉がたくさん出てきます。最初にざっくり押さえておくと、先生の説明が聞き取りやすくなりますよ。
| 言葉 | 意味 | 公式の言葉か |
|---|---|---|
| 評定 | 各教科につく5段階の成績 | 公式の言葉 |
| 調査書 | 中学校が高校へ送る書類。内申書とも呼ばれる | 公式の言葉 |
| 調査書点 | 評定を入試用の点数に直したもの(東京都などの言い方) | 公式の言葉 |
| 内申・内申点 | 調査書の評定や、それを点数にしたものの呼び名 | 通称 |
| 素内申 | 9教科の評定をそのまま足した数 | 通称 |
| 換算内申 | 教科ごとに倍率をかけて足した数 | 通称 |
素内申と換算内申のちがいは、換算内申とは?でくわしく説明しています。
「内申点とは」中学生向けにひと言で言うと
中学生に向けてひと言で言うなら、「通知表の成績を、高校受験用の点数に直したもの」です。
例えば、こんな会話を聞いたことはありませんか。
「内申いくつだった?」「35くらい。でも換算だともっと上がるかも」
この「35」は9教科の評定を足した数、「換算」は教科ごとに倍率をかけた数のことです。同じ人でも、数え方によって数字が変わるんです。
内申点はどこで作られ、何に載り、どう使われる?
内申点は「通知表の評定で作られる」「調査書に載る」「入試で学力検査と組み合わせて使われる」の3段で考えると分かりやすくなります。3段のうち、どの段にも都道府県や学校ごとの違いがあります。
『内申点って、いつどこで決まるの?』という疑問は、流れで見るとすっきりします。ここでは3つの段に分けて説明しますね。

- 作られる:各教科の先生が、授業やテスト、提出物などから観点ごとの評価をつけ、5段階の評定を決める
- 載る:中学校が評定を調査書に書き、高校へ送る
- 使われる:高校が、調査書の評定と学力検査の点数などを組み合わせて合否を決める
1段目:通知表の評定で作られる
内申点のもとになるのは、各教科の評定です。中学校の評定は5段階で、国の基準ではそれぞれ次のような意味になっています。
| 評定 | 国の基準での意味 |
|---|---|
| 5 | 十分満足できるもののうち、特に程度が高い |
| 4 | 十分満足できる |
| 3 | おおむね満足できる |
| 2 | 努力を要する |
| 1 | 一層努力を要する |
評定をどう決めるかの細かいやり方は、学校ごとに定めることになっています。だから、同じテストの点数でも、学校によって評定が少し違うこともあるんです。
2段目:調査書に載る
中学校の校長は、高校へ進学する生徒の調査書を進学先に送ることになっています。これは学校教育法施行規則という国のルールで決まっています。
調査書に何を書くかは、都道府県ごとに違います。例えば令和9年度の都立高校入試では、調査書の記載事項に「出欠の記録」の欄はありません。
調査書そのものについては、内申書とは?でくわしく紹介しています。
3段目:入試で使われる
高校は、調査書と学力検査の成績などを資料にして合否を決めます。どれくらいの重さで使うかが、地域や学校で大きく違うところです。
例えば令和9年度の都立高校の一般入試では、学力検査と調査書点の比率は原則7対3です。要綱の例では、学力検査700点と調査書点300点を合わせて1000点満点になっています。
例えば東京都の一般入試なら、こう数える
言葉だけだとイメージしにくいので、架空の評定で計算してみますね。令和9年度の都立一般入試で、5教科を受検する場合の例です。
| 教科 | 評定 | 倍率 | 点数 |
|---|---|---|---|
| 国語・数学・英語・社会・理科 | 4・3・4・3・4(合計18) | ×1 | 18 |
| 音楽・美術・保健体育・技術家庭 | 3・4・4・3(合計14) | ×2 | 28 |
| 合計 | 9教科で32 | 46(65点満点) |
9教科をそのまま足すと32、実技4教科を2倍にすると46になります。この46を、要綱の例のように調査書点300点満点に直すと、46×300÷65で約212.3点です。
小数の扱いは、その年度の要綱で確かめてください。計算のしかたは内申点の計算方法でステップごとに説明しています。
多くの公立高校入試では、内申点は学力検査の点数と組み合わせて使われます。内申点が思うように取れていなくても、当日の点数で取り返す考え方もあります。
中学の内申点のもとになる「評定」はどう決まる?
評定は、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点の評価をまとめて決まります。テストの点数だけではなく、授業の中での学びの様子も入ります。
『テストで80点取ったのに4だった、なんで?』と思ったことがある人もいるはずです。その理由は、評定がテストだけで決まるわけではないからなんです。
3つの観点とABCの評価
中学校では、各教科を3つの観点で見て、それぞれA・B・Cの3段階で評価します。通知表に「ABB」のように並んでいるのがそれです。
| 観点 | ざっくり言うと |
|---|---|
| 知識・技能 | 習ったことを覚えて、使えるか |
| 思考・判断・表現 | 考えたことを、文や図、話で表せるか |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 自分で工夫しながら、粘り強く学ぼうとしているか |
国の資料では、Aは「十分満足できる」、Bは「おおむね満足できる」、Cは「努力を要する」という意味です。この3つの観点の評価をまとめたものが、5段階の評定になります。
「態度」は挙手の回数で決まるわけではない
「主体的に学習に取り組む態度」と聞くと、手を挙げた回数のことだと思いがちですよね。
でも国の報告では、挙手の回数やノートの取り方のような形だけの活動で評価するものではない、とされています。分からない所を調べ直したり、やり方を変えて試したりする学びの様子が大事なんです。
観点別の評価については観点別評価と内申点で、教科ごとの細かい話をしています。
評定はどれくらいの割合でつく?
参考になるのが、東京都が毎年出している評定の分布です。都内の公立中学校3年生の、令和7年12月31日時点の評定を調べたものです。
| 評定 | 9教科全体の割合(東京都・令和8年度入試で使用) |
|---|---|
| 5 | 12.3% |
| 4 | 23.1% |
| 3 | 47.3% |
| 2 | 13.7% |
| 1 | 3.7% |
東京都の例では、3が半分近くを占めています。『3ばっかりでダメだ』と落ち込む必要はないということですね。
ただし、これは東京都のデータです。他の地域の分布は、それぞれの教育委員会の発表で確かめてください。
内申点は都道府県でこんなに違う
内申点の「使う学年」「学年の倍率」「教科の倍率」「満点」「学力検査との比率」は、都道府県で違います。全国共通のルールはないので、自分の地域の要項を確かめるのがいちばんの近道です。
ネットで内申点を調べると、サイトによって言っていることがバラバラだと感じませんか。それは、書いている人が住んでいる地域のルールで説明しているからなんです。
公式資料で確かめられる例(令和9年度入試)
| 地域 | 使う学年 | 数え方の例 |
|---|---|---|
| 東京都(一般入試) | 中3 | 学力検査をする教科は評定×1、しない教科は×2。5教科受検なら65点満点 |
| 神奈川県 | 中2・中3 | 中2の9教科の合計+中3の9教科の合計×2。135点満点を100点満点に換算 |
| 埼玉県(共通選抜) | 中1〜中3 | 学年の比率を1対1対1、1対1対2、1対1対3から学校が選ぶ |
| 千葉県 | 中1〜中3 | 3学年の評定の合計に、学校ごとのKの数値(0.5以上2以下・原則1)をかける |
| 静岡県 | 中3 | 9教科の評定合計を使い、段階を追って選抜する |
| 愛知県(一般選抜) | 中3 | 9教科の評定合計を2倍。最高90点 |
| 大阪府(一般選抜) | 中1〜中3 | 各教科を中1×2、中2×2、中3×6で数え、450点満点 |
同じ「内申点」でも、中1から使う地域もあれば、中3だけの地域もあります。数え方も満点もばらばらなんです。
同じ成績でも、地域で数字が変わる
例えば、中2も中3も9教科の評定の合計が32だった人がいるとします。この人の内申点を、2つの地域の数え方で比べてみましょう。
| 地域(令和9年度) | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 愛知県の一般選抜 | 中3の合計32×2 | 64点(90点満点) |
| 神奈川県 | 中2の32+中3の32×2=96を100点満点に換算 | 約71.1点(100点満点) |
同じ成績なのに、64点にも約71点にもなるんです。だから、ネットで見た「内申○点」という数字を、そのまま自分に当てはめないようにしましょう。
どの地域も、年度ごとにルールが変わることがあります。ここに載っていない道府県は、志望する地域の教育委員会の要項で確かめましょう。

- 何年生の評定が使われるか
- 中3の評定は何学期までの成績か
- 実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)に倍率がかかるか
- 内申点の満点は何点か
- 学力検査との比率はどれくらいか
公立高校ごとの違いは公立高校の内申点でまとめています。
私立高校の内申点は学校ごと
私立高校では、推薦や併願優遇などで、内申点の基準を出していることがあります。基準の決め方は学校ごとで、募集要項などで示されます。
東京都の私立高校では、12月15日以降の数日間に入試相談が行われるのが通常です。そこでは内申などの記録が使われ、偏差値は使わないと、東京私立中学高等学校協会が説明しています。
内申点のために、今からできること
内申点は3つの観点の評価から決まるので、テスト勉強だけでなく、授業の受け方や提出物も含めて見直すのが近道です。学年の早いうちから始めるほど、使える学期が増えます。
ここまで読んで、『じゃあ何をすればいいの?』と思った人もいますよね。内申点の上げ方は、3つの観点に合わせて考えると、やることがはっきりします。
| 観点 | 今日からできることの例 |
|---|---|
| 知識・技能 | 授業の日のうちにワークを1ページ進め、間違えた問題に印をつける |
| 思考・判断・表現 | 答えだけでなく、考えた筋道を文や式で書く練習をする |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 間違えた所を調べ直し、次はどうするかを振り返りに書く |
例えば、数学の小テストで間違えた問題があったとします。答えを写して終わりにせず、「どこで間違えたか」をひと言書いておくだけでも、学びの様子が変わってきます。
観点ごとのやり方は、内申点の上げ方でもっと具体的に紹介しています。
定期テストの勉強だけに集中して、ワークやレポートの提出が遅れてしまうパターンです。提出物は評価の材料の一つになることが多いので、テスト前ほど早めに出しておきましょう。
学年ごとに意識しておきたいこと
中1の成績を使う地域もあれば、中3だけの地域もあります。とはいえ、中3の内容は中1・中2の積み重ねなので、どの学年でも手を抜いていい時期はありません。
| 学年 | 意識しておきたいこと |
|---|---|
| 中1 | 授業の受け方と提出物の出し方を、早めに習慣にする |
| 中2 | 中2の成績を使う地域もあるので、中だるみに気をつける |
| 中3 | 多くの地域で中3の成績が使われる。2学期までの成績を意識する |
一人でやるか、人の手を借りるか
内申点を意識しはじめると、『何から手をつければいいか分からない』という状態になりがちです。一人で進められる人もいますが、人の手が役立つ場面もあります。
- つまずいた単元まで戻って、教え直してもらう
- 定期テストの範囲に合わせて、勉強の計画を一緒に立てる
- 提出物の期限を一緒に管理してもらう
- 分からない問題を、その日のうちに質問できる
- 毎日決まった時間に机に向かう習慣をつくる
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無料の体験授業では、「内申点・受験のしくみ」を説明する項目があります。地域ごとに運営会社と公式サイトが分かれているので、住んでいる地域のページから確かめてみてください。
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家庭教師を頼むタイミングや選び方は、内申点対策に家庭教師は必要?で書いています。
内申点とはどういうもの?よくある相談
「なぜ内申点があるの?」「私立は内申点を使わないの?」「授業態度はどれくらい関係するの?」という相談がよく見られます。どれも、制度の目的と評価のしくみを知ると見通しがよくなります。
内申点について寄せられる相談から、よくあるものを要約して紹介します。
相談1:なぜ中学校には内申点があるの?
高校入試では学力検査があるのに、どうして中学校の成績まで使うのか、という相談です。
一回の試験だけでなく、中学校での日々の学習の様子も合わせて見るためと考えると分かりやすいです。国も、調査書と学力検査の比重や、学年ごとの重みづけを検討するよう、各地に求めています。
『一回のテストで決まるほうが楽なのに』と感じる人もいるはずです。ただ、当日に体調を崩しても、それまでの積み重ねが評価されるという面もあるんです。
相談2:内申点は公立高校だけで、私立は使わないの?
内申点が使われるのは公立高校の入試だけで、私立は関係ないのでは、という相談です。
私立高校でも、推薦や併願優遇などで内申の基準を示している学校があります。どの入試で、どれくらいの基準を求めるかは学校ごとなので、志望校の募集要項や説明会で確かめましょう。
私立の内申基準のしくみは、私立高校の内申点でくわしく紹介しています。
相談3:授業態度は内申点にどれくらい関係する?
発表もしていて、授業にもきちんと参加しているのに、評定が思ったより低かった、という相談です。
授業での様子は、3つの観点のうち、特に「主体的に学習に取り組む態度」の評価に関わります。ただ、評定はテストや提出物なども含めた3つの観点をまとめて決まるので、態度だけで評定が上がるわけではありません。
気になる時は、どの観点がBやCになっているかを通知表で見てみてください。そのうえで先生に「どこを工夫すればいいですか」と聞くと、次にやることが見えてきます。
自分の内申点で志望校に届くかどうかは、地域や学校のしくみによって変わります。数字だけで決めつけず、担任の先生や進路の先生と一緒に考えてみてください。
よくある質問
内申とは何ですか?内申点と同じ意味ですか?
内申は、中学校が高校へ生徒の成績や様子を伝える書類や、その中の成績を指す通称です。内申点は、そこに書かれた評定を点数にしたものを指すことが多く、ほぼ同じ意味で使われています。
中学生の内申点は何点満点ですか?
地域や入試の種類によって違います。9教科×5段階なら1学年で45点ですが、令和9年度の都立一般入試では実技4教科を2倍にして65点満点、神奈川県では中2と中3を合わせた135点満点を100点満点に換算します。
内申点は中1から関係しますか?
中1の評定を使う地域と使わない地域があります。例えば令和9年度入試では、埼玉県・千葉県・大阪府は中1から使い、東京都・静岡県・愛知県の一般入試は中3の評定を使います。
自分の内申点はどうやって分かりますか?
通知表の評定を数えれば、おおよその数字が分かります。数え方は内申点の出し方で紹介しています。入試で使う正式な評定は、学校からの説明で確かめてください。
内申点が低いと、公立高校は受けられませんか?
多くの公立高校入試では、内申点は学力検査の点数と組み合わせて使われるので、内申点だけで受けられなくなるわけではありません。令和9年度の都立高校では、学力検査と調査書点を7対3で出した点数と、10対0で出した点数の高い方を使う学校もあります。志望校の選び方は担任の先生と一緒に考えてみてください。





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