都立高校の推薦の内申基準|調査書点の扱いと準備

都立高校の推薦入試の内申基準と調査書点の扱い、準備の進め方を解説する記事のアイキャッチ

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都立高校の推薦入試を考え始めると、『内申はいくつあれば推薦を受けられるの?』という疑問が真っ先に浮かびますよね。友達や先輩からいろいろな数字を聞いて、不安になっている人も多いはずです。

結論から言うと、都立高校の推薦入試の内申は、一般入試とは数え方が違います。9教科の評定をそのまま使う45点満点か、観点別評価のどちらかを学校が選び、面接や作文などと合わせて選考します。

この記事では、推薦の調査書点のしくみと、内申基準の数字との付き合い方、準備の時間軸までを順番に紹介します。

目次

都立推薦の調査書点は「素内申」か「観点別評価」

先に結論

都立の推薦入試では、9教科の評定(45点満点)か、観点別評価(27観点)のどちらかを調査書点に使います。評定を使う場合、実技4教科を2倍にするような重みはかけません。

東京都の令和9年度入試の要綱では、すべての都立高校の推薦で調査書点を出します。使うのは、調査書の「観点別学習状況の評価(全27観点)」か「評定(9教科)」のどちらか一方です。

27観点は、9教科それぞれに3つの観点(知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度)があるので、9×3=27です。

評定を使う学校
  • 9教科の評定をそのまま足す(素内申の形・45点満点)
  • 特定の教科に比重をかけない
  • 調査書点の満点に合わせて換算する
観点別評価を使う学校
  • 9教科×3観点=27観点のA・B・Cを点数にする
  • 学校の特色に応じて、特定の観点の配点を高くすることがある
  • 得点化の方法は別の一覧で公表されている

一般入試で使う「換算内申(実技4教科を2倍)」は、推薦では使いません。ここを混ぜてしまう人が多いので気をつけてくださいね。

一般入試の数え方は都立高校の内申点の計算方法で説明しています。

評定を使う学校の調査書点の出し方

評定を使う学校では、9教科の評定の合計(45点満点)を、その学校の調査書点の満点に合わせて換算します。考え方は「評定の合計×調査書点の満点÷45」です。

調査書点の満点は学校ごとに違うので、ここでは「満点の何割になるか」で見てみます。

素内申(45点満点)計算調査書点の満点に対する割合
4545÷4510割
4040÷45約8.9割
3636÷458割
3232÷45約7.1割
2727÷456割

例えば素内申40なら、どの学校でも調査書点は満点の約89%になります。満点が分かれば、自分の調査書点も計算できますね。

推薦の内申基準はどこで決まる?

先に結論

東京都の要綱や別表で決まっているのは、調査書点の満点や配点のしくみです。「推薦の内申基準は○以上」という数字を聞いたら、どこが出した数字なのかを確かめましょう。

都立高校の推薦の内申基準について、いろいろな数字を耳にしますよね。でも、その数字の出どころはさまざまで、要綱に書かれた公式の数字とは限らないんです。

要綱で決まっていることを表にまとめてみますね。

要綱・別表で決まっていること中身(令和9年度)
出願できる人一般推薦に志願する意思があり、在学している中学校の校長の推薦を受けた人
推薦する人の決め方中学校長が、校内の推薦委員会などの審査を参考にして決める
調査書点に使うもの評定(9教科)か観点別評価(27観点)のどちらか
配点調査書点の満点、面接などの満点は学校ごと(実施方法一覧の別表4)
自己PRカード点数にしない。面接の資料として使う

つまり、推薦を受けるには中学校長の推薦が必要です。そのため、まずは担任の先生との相談が出発点になります。

相談の時は、こんなふうに聞いてみると話が進みやすいですよ。

「この学校の推薦を考えているんですが、今の評定で相談できますか」
「2学期で見直した方がいい教科があれば教えてください」

数字だけを聞くより、何を準備すればいいかまで聞いておくと、次の行動が決まります。

推薦の内申の数字を聞いた時に確かめること
  • その数字は、素内申(45点満点)の話か、換算内申の話か
  • 何年度の入試の話か
  • 誰が、どんな資料をもとに出した数字か
  • 志望校は評定と観点別評価のどちらを使うか
  • 自分の中学校で推薦を受けるための手続きはどうなっているか

なお、文化・スポーツ等の特別推薦の調査書の扱いも、一般推薦と同じように各都立高校が定めることになっています。特別推薦を考えている人は、要綱の特別推薦の一覧で選抜方法を確かめておきましょう。

推薦入試全体の考え方は高校の推薦入試と内申点でもまとめています。

調査書点と面接・作文の比率の見方

先に結論

推薦の選考は、調査書点だけでなく、面接・小論文や作文・実技検査などを合わせた総合成績で決まります。志望校の別表4で満点を確かめ、調査書点の割合を自分で計算してみましょう。

『推薦はほとんど内申で決まるって本当?』と気になる人もいますよね。実は、どれくらい内申が効くかは学校ごとに違うんです。

都立高校の推薦入試で、調査書点と面接・作文などの満点から調査書点の割合を出す手順の図解

推薦では、調査書点に面接や作文などの点数を合わせます。個人面接(集団討論を含む学校もあります)、小論文または作文、実技検査、学校が設定する検査です。それぞれの満点は、学校が定めて別表4に載せています。

志望校の調査書点の割合を出す手順
  1. 実施方法一覧(別表4)で、志望校の推薦の行を探す
  2. 調査書点の満点を書き出す
  3. 面接、小論文・作文、実技検査などの満点を書き出す
  4. すべての満点を足して、総合成績の満点を出す
  5. 調査書点の満点÷総合成績の満点で、調査書点の割合を出す

ノートに次のような表を作ると、計算しやすくなります。

項目志望校の満点自分の見込み
調査書点別表4で確かめる満点×素内申÷45
個人面接(集団討論)別表4で確かめる練習で上げていく部分
小論文・作文別表4で確かめる練習で上げていく部分
実技検査など実施する学校のみ練習で上げていく部分
合計総合成績の満点

調査書点の割合が大きい学校ほど、内申の差が合否に響きやすくなります。反対に、面接や作文の割合が大きい学校では、当日の準備で取り返せる部分が大きいということです。

スピーキングテストは推薦では使わない

ESAT-J(中学校英語スピーキングテスト)の結果が点数として使われるのは、学力検査に基づく選抜(第一次募集・分割前期募集)です。推薦の総合成績には入りません。

推薦入試の準備の時間軸

先に結論

推薦で使われる評定は、中3の12月31日現在のものです。評定の積み上げは中3の1学期から、面接・作文・自己PRカードの準備は2学期から並行して進めると、1月に慌てずに済みます。

推薦入試は一般入試より早い1月に行われます。逆算すると、準備に使える時間は思ったより短いんですよね。

中3の1学期から推薦入試の合格発表までの準備の時間軸の図解
時期やること
中3の1学期評定の土台づくり。提出物と定期テストの準備を早めに
夏休み学校説明会で推薦の選考方法を聞く。1学期の苦手を復習する
9月以降公表された要綱と別表4で、志望校の配点を確かめる
中3の2学期評定の仕上げ。作文の練習と、自己PRで話したい活動の整理
12月担任の先生と推薦について相談。12月31日現在の評定が調査書に書かれる
1月8日〜18日推薦の出願書類の提出(令和9年度)
1月15日まで調査書の内容が保護者に通知される
1月26日・27日推薦の検査(面接・作文など)
2月2日推薦の合格発表

推薦の発表のあとも、一般入試(第一次募集)の書類提出が1月29日から2月4日、学力検査が2月21日に続きます。推薦の準備をしながらも、学力検査の勉強は止めないでおきましょう。

日付は令和9年度入試のものなので、受験する年度の発表で確かめてくださいね。

自己PRカードと面接の準備

自己PRカードは点数にはなりませんが、面接の資料として使われます。総合成績が同点の時の順位付けに使われることもあります。

面接では、自己PRカードに書いた内容から質問されることがあります。例えば「中学校で一番力を入れたことは何ですか」と聞かれたら、活動の事実と、そこで工夫したことを1つずつ話せるようにしておくと安心です。

部活や委員会、検定などの活動は、調査書の「諸活動の記録」に書かれることがあります。何を書くかの考え方は生徒会・委員会・ボランティアと内申書や部活と内申点も参考にしてみてください。

よくある相談:都立推薦の内申で迷った時

先に結論

推薦は総合成績で決まるので、内申が目安に少し届かなくても、面接や作文の準備で取り返せる部分はあります。ただし、出願には中学校長の推薦が必要なので、まず担任の先生に相談しましょう。

知恵袋などでよく見かける相談から、3つを選んで答えます。

「推薦の内申の目安に1足りない。面接や小論文を頑張っても落ちる?」

内申が目安に届かないと、不安になりますよね。ただ、推薦は調査書点と面接・作文などの合計で決まります。

素内申の1点は、調査書点の満点の約2.2%(1÷45)です。その学校で面接や作文の配点が大きければ、当日の出来で取り返せる余地があります。

まずは別表4で配点を確かめて、1点の差がどれくらいの重さなのかを計算してみてください。

「都立の推薦で、欠席日数は関係ないって本当?」

東京都の調査書には、出欠の記録の欄がありません。欠席日数が調査書点として数えられるしくみはない、ということです。

ただし評定は、授業での学習の様子から付きます。出席が少なく評価ができない教科は、評定が斜線になることもあります。

心配な時は、担任の先生に早めに相談しておきましょう。

「推薦入試はほとんど内申点で決まるの?」

「推薦は内申で決まる」とよく言われますが、決まり方は学校ごとです。調査書点と面接などの満点の割合は、別表4で確かめられます。

さきほどの手順で調査書点の割合を出すと、自分の志望校で内申がどれくらい効くかが分かります。噂より、自分で出した数字を頼りにしましょう。

推薦に向けて今からできること

先に結論

評定の積み上げと、面接・作文の練習の両方が必要です。早めに計画を立て、苦手なところは人の手も借りながら進めましょう。

推薦を目指すと、評定、面接、作文、自己PRと、やることが一気に増えます。『全部一人でできるかな…』と感じる人もいるはずです。

推薦に向けた準備チェック
  • 志望校が評定と観点別評価のどちらを使うかを確かめた
  • 別表4で、調査書点と面接などの満点を書き出した
  • 自分の素内申で、調査書点の見込みを計算した
  • 作文や小論文を、時間を計って書く練習をした
  • 自己PRカードに書きたい活動を書き出した

一人でやるか、人の手を借りるか

評定の見直しと推薦の準備を同時に進める時、人の手が役立つのはこんな場面です。

  • つまずいた単元まで戻って、定期テストに備えたい時
  • 定期テストの範囲に合わせて、教科ごとの計画を立てたい時
  • 提出物の管理を一緒に確かめてほしい時
  • 書いた作文を読んでもらい、質問できる相手がほしい時

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よくある質問

都立高校の推薦では換算内申を使いますか?

使いません。評定を使う学校は9教科の評定をそのまま使い(45点満点)、特定の教科に比重をかけません。観点別評価(27観点)を使う学校もあります。

都立推薦の調査書点は何点満点ですか?

学校ごとに違います。評定の満点45点を、その学校が定めた調査書点の満点に換算します。満点は実施方法一覧(別表4)で確かめられます。

推薦を受けるのに中学校長の推薦は必要ですか?

はい。一般推薦は、在学している中学校の校長の推薦を受けた人が志願できます。推薦を考えたら、まず担任の先生に相談しましょう。

部活の実績は推薦の調査書点に入りますか?

調査書点に使われるのは評定か観点別評価です。部活などの活動は諸活動の記録に書かれることがあり、面接の場で話す材料にもなります。

まとめ

この記事の要点
  • 都立推薦の調査書点は、9教科の評定(45点満点)か観点別評価(27観点)のどちらか
  • 評定を使う場合、特定の教科に比重をかけない(換算内申は使わない)
  • 内申基準の数字を聞いたら、出どころと物差し(45点満点か)を確かめる
  • 調査書点と面接・作文などの満点は学校ごとで、別表4で割合を計算できる
  • 出願には中学校長の推薦が必要。評定と面接・作文の準備を並行して進める
内申ドットコム

内申ドットコム 編集部

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