内申点の計算方法|9教科×5段階の数え方と都道府県ごとの違い

内申点の計算方法を、9教科の評定の足し方から都道府県ごとの違いまで解説する記事のアイキャッチ

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『自分の内申点を計算してみたいけど、ネットの計算方法がサイトごとに違う…』と困っていませんか。実技教科を2倍にする説明もあれば、中1から足す説明もあって、どれが正しいのか迷いますよね。

結論から言うと、内申点の計算はどこでも「9教科の5段階の評定を足す」ところから始まります。違いが出るのは、そのあとに学年や教科の倍率をかけ、入試の満点に合わせる段階なんです。

この記事を読めば、中学の内申点の計算の仕方を4つのステップで理解でき、自分の地域の数え方に当てはめられるようになります。

目次

内申点の計算は「9教科×5段階」を足すところから

先に結論

中学校の評定は9教科それぞれに5段階でつきます。まずはこの9つの数字を足すのが、内申点の計算のスタートです。1学年分なら最大45点になります。

中学生の内申点の計算で、最初に使うのは通知表の「評定」です。5教科と実技4教科、合わせて9教科に1から5の数字がついていますよね。

教科の分け方教科
5教科国語・数学・英語・社会・理科
実技4教科音楽・美術・保健体育・技術家庭

9教科すべてが5なら、5×9で45点です。この「9教科の評定をそのまま足した数」は、一般に「素内申」と呼ばれることがあります。

架空の評定で、まずは足してみよう

この記事では、同じ架空の評定を使って、地域ごとの計算を比べていきます。次のような成績の中学生がいると考えてみてください。

教科中1中2中3
国語344
数学333
英語334
社会344
理科333
音楽444
美術334
保健体育444
技術家庭333
合計293133
通知表の評定を、5教科と実技4教科に分けてノートで足していく手元の写真

中3だけを見ると、5教科の合計は18、実技4教科の合計は15で、9教科の合計は33です。計算に慣れていない人は、5教科と実技4教科を分けて足すと間違いが減りますよ。

素内申の数え方は、素内申とは?でもくわしく紹介しています。

そもそも、なぜ地域で計算が違うの?

『全国で同じ計算にしてくれれば分かりやすいのに』と思いますよね。実は、公立高校の入試は、それぞれの都道府県などの教育委員会が行う決まりになっているんです。

国は、調査書と学力検査の比重や、学年ごとの重みづけを検討するよう、各地に求めています。その結果、中3を重く見る地域、3学年を同じ重さで見る地域など、考え方が分かれているわけです。

どの考え方にも理由があるので、「どれが正しい」というものではありません。大事なのは、自分が受ける地域のルールで計算することです。

「公式の名前」ではない言葉もある

内申点・素内申・換算内申は、学校や塾でよく使われる通称です。東京都の要綱などの公式資料では「評定」「調査書点」という言葉が使われています。

内申点の計算方法を4つのステップに分けてみる

先に結論

内申点の計算は「評定を足す」「学年の倍率をかける」「教科の倍率をかける」「入試の満点に合わせる」の4ステップに分けられます。地域ごとの違いは、2〜4番目のステップで出てきます。

例えば、友達とこんな会話になったことはありませんか。

「内申いくつだった?」「33。でも塾の先生は48って言ってた」

どちらも間違いではありません。33は9教科をそのまま足した数、48は実技4教科を2倍にして数えた数なんです。

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。いろいろな計算方法があるように見えても、実は同じ4つの段を通っているんです。

内申点の計算を、評定を足す・学年の倍率・教科の倍率・入試の満点に合わせるの4ステップに分けた図解
内申点の計算の4ステップ
  1. 評定を足す:使う学年ごとに、9教科の評定を足す
  2. 学年の倍率をかける:中3を2倍にするなど、学年ごとに重みをつける
  3. 教科の倍率をかける:実技4教科を2倍にするなど、教科ごとに重みをつける
  4. 入試の満点に合わせる:100点満点や300点満点などに換算する

どのステップで地域の違いが出る?

令和9年度入試の公式資料で確かめられる範囲で、地域ごとにどのステップを使うかを並べてみました。

地域(令和9年度)使う学年学年の倍率教科の倍率入試の満点に合わせる
東京都(一般入試)中3なし学力検査をしない教科を2倍調査書点(7対3なら300点)に換算
神奈川県中2・中3中3を2倍3教科まで重点化する学校あり135点満点を100点満点に換算
埼玉県(共通選抜)中1〜中31対1対1/1対1対2/1対1対3から学校が選ぶ規定は見当たらない200点・300点・400点のいずれかに換算
千葉県中1〜中3なし規定は見当たらない合計に学校ごとのKをかける
静岡県中3なし専門学科で2倍まで傾斜する学校あり点数への換算式はなく、合計の順位で絞る
愛知県(一般選抜)中3なし規定は見当たらない合計を2倍して90点満点
大阪府(一般選抜)中1〜中3中1×2、中2×2、中3×6なし450点満点のあと、タイプの倍率をかける

「規定は見当たらない」としたものは、調べた要項の該当箇所に、教科の倍率の決まりが書かれていなかったという意味です。気になる時は、その県の要項で確かめてください。

手で計算する時の記入シート

計算サイトを使う前に、一度は自分の手で計算しておくと安心です。ノートに次の表を書き写して、上から順に埋めてみてください。

ステップ書き込むこと自分の数字
1 評定を足す使う学年ごとの9教科の合計中1_ 中2_ 中3_
2 学年の倍率地域の要項にある学年の倍率中1×_ 中2×_ 中3×_
3 教科の倍率倍率がかかる教科と、その倍率_教科×_
4 満点に合わせる入試の満点と、換算のしかた_点満点

空欄が埋まらない所は、まだ確かめていない所です。そこを先生や要項で確かめれば、自分の内申点がはっきりします。

計算する前に気をつけたい落とし穴

『計算したのに、学校で聞いた数字と違う』ということはよくあります。原因はたいてい、次のどれかです。

よくある計算ミス
  • 中3の評定を、学年末の成績で計算してしまう(多くの地域で2学期までの成績が使われる)
  • 実技4教科の倍率を、地域に関係なく2倍にしてしまう
  • 中1の評定を使わない地域なのに、中1から足してしまう
  • 入試の満点に換算する前の数字と、換算したあとの数字をくらべてしまう

例えば中3の評定は、令和9年度の東京都では1学期と2学期の成績を十分参考にするとされています。神奈川県では2学期までの評価、埼玉県では1学期と2学期の成績で判定します。どの時点の成績かは、地域ごとの要項で確かめるのが確実です。

自分で計算した数字を学校の説明と照らす方法は、内申点の出し方で紹介しています。

都道府県ごとの内申点の計算方法(令和9年度入試)

先に結論

同じ評定でも、地域によって計算方法が違うので、出てくる数字も満点も変わります。ここでは先ほどの架空の評定を使って、地域ごとに計算してみます。

自分の住んでいる地域のところだけ読んでもかまいません。ただ、地域ごとの違いを一度ながめておくと、ネットの情報に振り回されにくくなりますよ。

東京都(都立高校)

令和9年度の都立一般入試では、中3の評定を使います。学力検査をする教科は評定を1倍、しない教科は2倍にします。

5教科で受検する場合は、5教科の18×1と実技4教科の15×2を足して、18+30で48点です。満点は65点です。

要綱の例では、学力検査と調査書点の比率が7対3の場合、調査書点は300点満点になっています。

この場合は48×300÷65で、約221.5点になります。小数の扱いはその年度の要綱で確かめてください。

推薦入試では、9教科の評定をそのまま使い、特定の教科に比重をかけないとされています。この例なら45点満点中33点です。

都立の計算は都立高校の内申点の計算方法でもっとくわしく説明しています。

神奈川県

神奈川県では、中2の9教科の合計と、中3の9教科の合計の2倍を足します。この例なら、31+33×2で97点です。

満点は135点で、これを100点満点に換算します。97×100÷135で、約71.9点です。

学校によっては、3教科までの評定の合計に、1を超え2以下の係数をかけて重点化することがあります。志望校の選考基準で確かめてください。

埼玉県

令和9年度から、埼玉県は新しい制度になります。共通選抜では、各学年の9教科の合計に、学校が選んだ学年の比率をかけて足します。

学年の比率(中1:中2:中3)この例での計算結果
1対1対129+31+3393点(135点満点)
1対1対229+31+33×2126点(180点満点)
1対1対329+31+33×3159点(225点満点)

このあと、学校が選んだ200点・300点・400点のいずれかの満点に換算します。

千葉県

千葉県では、中1から中3までの9教科の評定の合計に、学校ごとの「K」の数値をかけます。Kは原則1で、学校の特色に応じて0.5以上2以下の範囲で決まります。

この例の3学年の合計は93なので、K=1なら93点、K=0.5なら46.5点、K=2なら186点です。評定の合計の最大は、9教科×5×3学年で計算すると135になります。

静岡県

静岡県の調査書の評定は、中3の2学期末(12月末)までの学習状況でつけられます。9教科の評定の合計の最大は、計算すると45です。

静岡県は点数に換算して足す方式ではなく、評定合計の上位から対象者を絞り、学力検査の得点で選ぶといった段階を追う方式です。この例なら、9教科の合計33がそのまま使われる形になります。

愛知県

愛知県の一般選抜では、中3の9教科の評定合計を2倍したものを評定得点にします。この例なら、33×2で66点、満点は90点です。

そのうえで、学校ごとに選んだⅠ〜Ⅴの方式で、評定得点や学力検査の得点に1.5倍や2倍をかけて順位を決めます。

大阪府

大阪府の一般選抜では、各教科を中1×2、中2×2、中3×6で数えて、1教科50点満点・9教科で450点満点にします。

この例なら、29×2+31×2+33×6で、58+62+198の318点です。

さらに学校ごとの「タイプ」で、調査書の評定に0.6倍から1.4倍がかかります。例えばタイプⅢ(1.0倍)なら318点、タイプⅠ(0.6倍)なら190.8点です。

自分の地域で計算する前に確かめること
  • 自分が受ける入試(一般・推薦・特色選抜など)はどれか
  • 使う学年と、中3は何学期までの成績か
  • 実技4教科や特定の教科に倍率がかかるか
  • 志望校が選んでいる比率・係数・タイプはどれか

ここに載っていない道府県は、志望する地域の教育委員会の要項で確かめましょう。学年の倍率と比率をそろえて考える方法は、高校受験の内申点の計算でも説明しています。

内申点の計算でよくある相談

先に結論

「中2+中3×3で合っている?」「学年末の評定だけで計算する?」「135点満点の県はどこ?」という相談がよく見られます。どれも、自分の地域の要項を見ると答えが見つかります。

内申点の計算について寄せられる相談から、よくあるものを要約して紹介します。

相談1:内申点の計算は「中2の成績+中3の成績×3」で合っている?

友達や塾で聞いた計算の仕方が、自分にも当てはまるのか知りたい、という相談です。

答えは「地域によって違う」です。

例えば令和9年度の神奈川県は中2+中3×2で、大阪府は中1×2+中2×2+中3×6です。埼玉県の共通選抜には、中1から中3を1対1対3で数える方法もあります。

『友達が言ってたから』で計算すると、自分の地域とずれることがあります。まずは自分の地域の数え方を確かめてから計算してみてください。

相談2:計算に使うのは、学年末の評定だけ?

1学期・2学期・3学期それぞれの成績ではなく、学年末の評定だけで計算すればいいのか、という相談です。

中1・中2については、学年ごとの評定を使う例があります。例えば千葉県の要項では、中1・中2の評定は指導要録に書かれたものを書き写すとされています。

一方で、中3はまだ学年末になる前に入試の書類を作るので、2学期までの成績を使う地域が多いです。中3の評定は「学年末」ではないことがある、と覚えておきましょう。

相談3:9教科で135点満点の県はどう計算する?

中学3年間の通知表で、9教科135点満点の内申点になる県の計算方法を知りたい、という相談です。

135は、9教科×5段階×3学年で計算できる数です。令和9年度の例でいうと、千葉県は3学年の評定の合計(最大135)にKをかけ、埼玉県の共通選抜で1対1対1を選んだ学校も135点満点になります。

神奈川県も135点満点ですが、こちらは中2と、2倍にした中3の合計です。同じ135でも中身が違うので、気をつけてくださいね。

計算できない時は先生に

自分の計算に自信がない時は、担任の先生に「入試ではどの成績を、どう計算しますか」と聞いてみましょう。進路説明会の資料にも、地域の計算方法が書かれていることが多いです。

計算できたら、次にやること

先に結論

内申点を計算したら、志望校の比率や基準と照らして、当日の学力検査でどれくらい取ればいいかを考えるのが次の一歩です。そのうえで、評定を上げたい教科を決めましょう。

内申点を計算すると、『思ったより低かった』『意外と取れていた』など、いろいろな気持ちになりますよね。大事なのは、その数字を次の行動につなげることです。

計算してみた結果次にやることの例
志望校の基準に届いていそう当日の学力検査の対策に時間を多めに使う
少し足りないかもしれない倍率がかかる教科や、評定が上がりそうな教科を決めて重点的に取り組む
かなり足りないかもしれない学力検査の比率が高い学校や入試方式も含めて、先生と志望校を考える

例えば東京都の一般入試なら、実技4教科は2倍で計算されます。実技の評定が1上がると、換算した数字は2増えるんです。

評定が1上がると、内申点はいくつ増える?

計算の仕方が分かると、どの評定を上げると内申点が大きく動くかも見えてきます。令和9年度入試の数え方で比べてみましょう。

地域(令和9年度)中3の評定が1上がった時に増える数
東京都(一般・5教科受検)5教科なら1、実技4教科なら2(65点満点の中で)
神奈川県2(135点満点の中で。そのあと100点満点に換算)
愛知県(一般選抜)2(90点満点の中で)
大阪府(一般選抜)6(450点満点の中で。そのあとタイプの倍率がかかる)
千葉県1にKをかけた数(Kが2なら2)

大阪府では中3の評定は6倍、中1・中2は2倍なので、中3で1上げる影響が大きいんです。逆に東京都の一般入試なら、実技4教科の評定が2倍で効いてきます。

内申点と当日点の比率については、内申点と当日点の比率で説明しています。

一人でやるか、人の手を借りるか

評定を上げたい教科が決まっても、一人で進めるのは大変なこともあります。特に、前の学年でつまずいた単元が残っていると、テスト勉強だけでは追いつきにくいんです。

人の手が役立つのは、例えばこんな場面です。

  • つまずいた単元まで戻って、教え直してもらう
  • 定期テストの範囲に合わせて、2週間前からの計画を一緒に立てる
  • ワークやレポートの提出期限を一緒に管理する
  • 分からない問題をその場で質問できる

家庭教師のあすなろは、小学生・中学生・高校生を対象にした家庭教師です。訪問型とZoomを使うオンライン型があり、テストの2週間前から使える集中指導のプランもあります。

無料の体験授業には、「内申点・受験のしくみ」を説明する項目があります。地域ごとに運営会社と公式サイトが分かれているので、住んでいる地域のページで確かめてみてください。

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運営会社と公式サイトは地域ごとに分かれています。料金や内容はお住まいの地域の公式サイトで確認してください。

教室で受ける個別指導を考えている時は、内申点を上げたい時の個別指導塾も参考になります。

よくある質問

内申点の計算方法は全国で同じですか?

同じではありません。9教科の評定を足すところは共通ですが、使う学年、学年や教科の倍率、入試の満点への換算は都道府県で違います。志望する地域の教育委員会の要項で確かめてください。

中学の内申点の計算で、実技4教科は2倍になりますか?

地域によります。令和9年度の都立一般入試では学力検査をしない教科を2倍にしますが、大阪府の一般選抜のように教科の倍率がない地域もあります。

内申の計算は何学期の成績を使いますか?

中3は2学期までの成績を使う地域が多いです。例えば令和9年度の東京都は1学期と2学期の成績を十分参考にし、静岡県は2学期末(12月末)までの学習状況でつけるとされています。

計算サイトで出した数字は正しいですか?

その計算サイトが、自分の地域と年度の計算方法に合っていれば参考になります。使う前に確かめたいことは内申点計算サイトの使い方でまとめています。

内申点の計算で、9教科の合計が同じなら同じ内申点になりますか?

地域によっては変わります。例えば令和9年度の都立一般入試では実技4教科が2倍になるので、9教科の合計が同じでも、実技の評定が高い人のほうが換算した数字は大きくなります。

まとめ

この記事の要点
  • 内申点の計算は、9教科の5段階の評定を足すところから始まる
  • 「評定を足す」「学年の倍率」「教科の倍率」「入試の満点に合わせる」の4ステップで考えると、地域の違いが分かりやすい
  • 同じ評定でも、地域によって出てくる数字も満点も変わる
  • 中3の評定は2学期までの成績を使う地域が多い
  • 計算方法は年度ごとに変わることがあるので、志望する地域の最新の要項で確かめる
内申ドットコム

内申ドットコム 編集部

内申点のしくみや計算方法、都道府県ごとの高校入試での使われ方、内申点を上げるための考え方を、公式の公開情報をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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