素内申とは?換算内申との違いと45点満点の数え方

素内申とは何かを、9教科の評定の数え方と換算内申との違いで解説する記事のアイキャッチ

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塾や友達との会話で、『素内申いくつ?』と聞かれて、とまどったことはありませんか。換算内申という言葉もあって、何が違うのかややこしいですよね。

結論から言うと、素内申とは、9教科の5段階の評定を、倍率をかけずにそのまま足した数のことです。1学年分なら最大45点になります。

この記事を読めば、素内申の数え方と、換算内申や調査書点との違いがすっきり分かります。

目次

素内申とは?9教科の評定をそのまま足した数

先に結論

素内申は、国語・数学・英語・社会・理科・音楽・美術・保健体育・技術家庭の9教科の評定を足した数です。公式の言葉ではなく、学校や塾で使われる通称です。

中学校では、9教科それぞれに1から5の評定がつきます。この9つの数字を、何もかけずに足したものを「素内申」と呼ぶことが多いんです。

「素」は「そのまま」という意味だと考えると覚えやすいですよ。何も手を加えていない、素の内申というわけです。

例えば、友達同士でこんなふうに使われます。

「素内申いくつだった?」「31。でも換算すると44になるんだって」

この「31」が素内申、「44」が教科の倍率をかけたあとの数です。

公式の資料では何と呼ばれている?

実は、東京都の都立高校入試の要綱などの公式資料には、「素内申」という言葉は出てきません。公式には「評定」や、それを点数にした「調査書点」という言葉が使われています。

例えば令和9年度の都立推薦入試では、9教科の評定を使う場合の満点を45点としています。この「9教科の評定の合計」が、一般に素内申と呼ばれている数にあたります。

地域によって呼び方が違うことも

素内申という言葉は、地域や塾によって使われ方が少し違うことがあります。先生や塾の人が言う「素内申」が何を指しているか、気になる時はその場で確かめてみてください。

45点満点の素内申を、9教科×5段階の表で数える

先に結論

素内申は、9教科の評定を表に書き出して足すだけで出せます。5教科と実技4教科に分けて小計を出しておくと、換算内申を出す時にもそのまま使えます。

『足すだけなら簡単でしょ』と思いますよね。ただ、9つの数字を暗算すると意外と間違えやすいので、表を使うのがおすすめです。

9教科の評定を5教科と実技4教科に分けて書き出し、素内申を数える表の図解

素内申の数え表

ノートに次の表を書き写して、通知表の評定を入れてみてください。ここでは架空の評定を入れています。

教科のまとまり教科評定(例)小計
5教科国語・数学・英語・社会・理科4・4・4・3・318
実技4教科音楽・美術・保健体育・技術家庭3・3・4・313
9教科すべて31(45点満点)

この例の素内申は31です。5教科の小計18と、実技4教科の小計13も一緒に書いておきましょう。

素内申の数字の範囲を知っておこう

素内申は9教科×5段階なので、範囲がはっきりしています。

9教科がすべて素内申
545
436
327
218
19

例えばオール3なら27、オール4なら36です。自分の素内申がこの表のどのあたりかを見ると、だいたいの位置がつかめます。

オール3の内申点については、オール3の内申点は?でくわしく紹介しています。

素内申を出す手順
  1. 通知表から、使う学期の9教科の評定を書き出す
  2. 5教科の小計を出す
  3. 実技4教科の小計を出す
  4. 2つの小計を足して、9教科の合計(素内申)を出す

通知表のどの欄を見ればいいかは、内申点の出し方で説明しています。

3学年分を足す地域もある

素内申は1学年分で数えることが多いですが、入試によっては3学年分の評定を足して使う地域もあります。令和9年度入試の例を見てみましょう。

地域(令和9年度)3学年分の使い方
千葉県中1から中3までの9教科の評定の合計に、学校ごとのKをかける
埼玉県(共通選抜)学年の比率を1対1対1にした学校では、3学年の合計が135点満点になる

3学年分の9教科の評定の合計は、最大で9教科×5×3学年で計算すると135です。1学年分の素内申を3つ足した数、と考えると分かりやすいですね。

素内申と換算内申・調査書点の違い

先に結論

素内申は「倍率をかける前」の数、換算内申は「教科の倍率をかけたあと」の数、調査書点は「入試の満点に合わせたあと」の点数です。どの段階の数字かで呼び方が変わります。

素内申と換算内申の違いで迷う人は多いはずです。3つの言葉を並べると、違いが見えてきますよ。

素内申・換算内申・調査書点が、倍率をかける前・後・入試の満点に合わせた後という段階の違いであることを示した図解
言葉中身令和9年度の都立入試での例公式の言葉か
素内申9教科の評定をそのまま足した数推薦で評定を使う場合の満点45点通称
換算内申教科ごとの倍率をかけて足した数一般入試で、学力検査をしない教科を2倍にした合計。5教科受検なら65点満点通称
調査書点入試の満点に合わせて換算した点数7対3の学校なら300点満点公式の言葉

換算内申は、令和9年度の都立一般入試なら、学力検査をする教科を1倍、しない教科を2倍にして足した数です。5教科で受検する場合は、実技4教科が2倍になります。

素内申が同じでも、換算内申は違うことがある

ここが大事なところです。素内申が同じ2人でも、換算内申は同じになるとは限らないんです。

1人目(5教科が得意)
  • 5教科の小計18、実技4教科の小計13
  • 素内申は31
  • 換算内申は18+13×2で44
2人目(実技が得意)
  • 5教科の小計16、実技4教科の小計15
  • 素内申は31
  • 換算内申は16+15×2で46

どちらが良い悪いという話ではありません。実技4教科を2倍にする数え方だと、実技の評定の差が大きく表れる、ということです。

換算内申のしくみは換算内申とは?で、都立の数え方は都立の換算内申でくわしく説明しています。

素内申を1上げるなら、どの教科でも同じ

素内申は倍率をかけないので、どの教科の評定が1上がっても、素内申は1増えます。国語でも美術でも、増え方は同じなんです。

ただ、換算内申で数える入試を受けるなら話は別です。

実技4教科が2倍になる数え方では、実技の評定が1上がると換算内申は2増えます。自分が受ける入試でどちらの数が使われるかを確かめてから、力を入れる教科を考えましょう。

調査書点にするとどうなる?

令和9年度の都立一般入試で、7対3の学校の場合、調査書点は換算内申×300÷65で出します。1人目なら44×300÷65で約203.1点、2人目なら46×300÷65で約212.3点です。

小数の扱いは、その年度の要綱で確かめてください。

素内申はどこで使われる?

先に結論

素内申のような「9教科の評定の合計」は、都立推薦入試の評定の満点や、ほかの地域の選抜、私立高校の内申基準の目安などで使われることがあります。何に使われるかは地域と学校ごとです。

『素内申と換算内申、結局どっちが大事なの?』と思いますよね。答えは、受ける入試によって違う、です。

場面(令和9年度の例)使われる数の考え方
都立高校の推薦入試9教科の評定を使う場合、特定の教科に比重をかけず45点満点
都立高校の一般入試学力検査をしない教科を2倍にした合計(換算内申にあたる数)
静岡県の共通枠中3の9教科の評定合計の上位から、対象者を絞る
愛知県の一般選抜中3の9教科の評定合計を2倍した90点満点
私立高校の推薦・併願優遇など内申の基準は学校ごとで、募集要項などで示される

愛知県の一般選抜は9教科の合計を2倍するので、素内申をそのまま2倍した数と同じになります。例えば素内申31なら62点です。

私立高校の基準で、どの教科の合計を見るかも学校ごとです。志望校の募集要項や説明会で確かめましょう。

よくある勘違い

素内申だけを見て、「この数字なら大丈夫」と決めてしまうことです。一般入試では、換算内申や学力検査の点数と組み合わせて合否が決まる地域が多いので、素内申はひとつの目安として使いましょう。

勉強の相談相手がほしい時は

素内申を出してみて、『実技も5教科も、どこから手をつければいいか分からない』と感じることもありますよね。そんな時は、勉強の進め方を相談できる人を探すのもひとつの方法です。

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素内申でよくある相談

先に結論

「素内申は変えてもらえる?」「都立と私立の一般入試で使うのは素内申と換算内申のどっち?」「素内申と換算内申で行ける高校は分かる?」という相談がよく見られます。

素内申について寄せられる相談から、よくあるものを要約して紹介します。

相談1:素内申って、変えてもらえるものですか?

中3で素内申を教えてもらったけれど、思っていたより低かった。変えてもらうことはできるのか、という相談です。

評定は、各教科の先生が観点ごとの評価をもとに、学校で決めたやり方でつけています。『お願いすれば上がるかも』と考えたくなる気持ちは分かりますが、評価は学習の様子に沿ってつけられるものです。

どうしても気になる時は、先生にこんなふうに聞いてみましょう。

「数学の評定を上げたいのですが、どの観点を伸ばせばいいですか」

観点ごとのABCを見ながら話を聞くと、次の学期に何を変えればいいかがはっきりします。素内申の数字だけで落ち込まず、次の取り組みにつなげていきましょう。

相談2:都立と私立の一般入試で使うのは、素内申?換算内申?

都立高校の一般入試と、私立高校の一般入試で使われる内申点は、素内申なのか換算内申なのか、という相談です。

令和9年度の都立一般入試では、学力検査をしない教科を2倍にして数えるので、換算内申にあたる数が使われます。推薦入試で評定を使う場合は、9教科をそのまま使う45点満点です。

私立高校は、入試の種類も内申の使い方も学校ごとです。志望校の募集要項で、内申をどう数えるかを確かめてみてください。

相談3:素内申と換算内申が分かれば、行ける高校が分かる?

素内申と換算内申、それに模試の偏差値を書いて、行ける高校を知りたい、という相談です。

内申点だけで行ける高校が決まるわけではありません。多くの公立高校入試では、内申点と当日の学力検査の点数を組み合わせて合否が決まり、その比率も学校ごとに違います。

素内申と換算内申は、志望校の比率と合わせて「当日あと何点取りたいか」を考える材料に使いましょう。具体的な志望校の話は、担任の先生と一緒に考えるのがおすすめです。

よくある質問

素内申とは何点満点ですか?

9教科×5段階なので、1学年分で45点満点です。中1から中3まで3学年分を足す数え方なら、計算すると135点になります。

素内申と換算内申はどちらが大きくなりますか?

倍率が1より大きい教科がある数え方なら、換算内申のほうが大きくなります。令和9年度の都立一般入試で5教科受検なら、実技4教科が2倍になるので、換算内申のほうが大きい数字になります。

素内申は中3の何学期の成績で数えますか?

受ける入試で使う時期の評定で数えます。令和9年度の東京都では、中3の1学期と2学期の成績を十分参考にするとされています。地域ごとの時期は要項で確かめてください。

素内申の計算方法をもっとくわしく知りたいです。

9教科を足す以外の、学年や教科の倍率のかけ方は内申点の計算方法で4つのステップに分けて説明しています。

素内申は高校の推薦入試で使われますか?

使われることがあります。例えば令和9年度の都立推薦入試では、評定を使う学校は9教科の評定を特定の教科に比重をかけずに使い、満点を45点としています。観点別の評価を使う学校もあるので、志望校の情報で確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 素内申とは、9教科の評定を倍率をかけずにそのまま足した数で、1学年45点満点
  • 公式の言葉ではなく通称で、公式には評定や調査書点という言葉が使われる
  • 換算内申は教科の倍率をかけた数、調査書点は入試の満点に合わせた点数
  • 素内申が同じでも、実技と5教科のバランスで換算内申は変わる
  • どの数を使うかは地域と入試の種類で違うので、要項で確かめる
内申ドットコム

内申ドットコム 編集部

内申点のしくみや計算方法、都道府県ごとの高校入試での使われ方、内申点を上げるための考え方を、公式の公開情報をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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