当サイトの記事は、編集部が文部科学省・教育委員会・教育サービス会社など公式の公開情報と読者の声を調べて独自に執筆しています。紹介しているサービスの一部にはPRを含みます。
「部活を続けないと内申点が下がるよ」「3年間続けると内申点がもらえるらしい」。中学生になると、部活と内申点にまつわる話をたくさん耳にしますよね。『結局どれが本当なの?』ともやもやしている人も多いはずです。
結論から言うと、中学の部活が内申点(教科の評定)を直接上げたり下げたりするしくみは、公式資料では見当たりません。ただ、部活は調査書に書かれたり、推薦入試の材料になったりと、別の形で関わることがあるんです。
この記事を読めば、部活と内申点の本当の関係と、勉強との両立のしかたが分かります。
中学の部活は内申点に関係ある?4つの場面に分けて考える
部活と内申点の関係は「評定」「調査書の記載」「推薦の材料」「時間の使い方」の4つの場面に分けると分かりやすくなります。評定に直接入るわけではありませんが、ほかの3つの場面では関わることがあります。
『部活と内申点は関係あるか、ないか』の二択で考えると、話がこんがらがります。そこで、部活が関わる場面を4つに分けてみましょう。

| 場面 | 部活との関係 | ポイント |
|---|---|---|
| 評定(内申点の元) | 直接は入らない | 評定は教科の学習の様子で決まる |
| 調査書の記載 | 書かれることがある | 欄があるか、点数になるかは地域で違う |
| 推薦の材料 | 見られることがある | 面接や特別推薦などで、学校ごとに扱いが違う |
| 時間の使い方 | 大きく関わる | 勉強の時間をどう確保するかで成績が変わる |
意外かもしれませんが、内申点にいちばん影響しやすいのは4つ目の「時間の使い方」なんです。
評定に部活が入らないのはなぜ?
内申点の元になる教科の評定は、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で決まります。どれも、その教科の授業での学習の様子を見るものです。
部活動は、学校の記録(指導要録)では「総合所見及び指導上参考となる諸事項」の欄に書く事項になっています。教科の評定とは別の欄なんです。
保健体育や音楽、美術の評定も、授業での学習の様子で決まります。運動部や吹奏楽部に入っているかどうかで、教科の評定が決まるわけではありません。
部活は内申書(調査書)にどう書かれる?
部活は、調査書の活動の記録や部活動の欄に書かれることがあります。ただ、そうした欄がない地域もあり、点数になるのは一部の地域に限られます。
ここでは、高校に送る調査書で部活がどう扱われるかを見ていきます。高校受験の内申書の全体は高校受験の内申書で紹介しています。
| 地域(令和9年度入試) | 部活に関わる欄 | 選抜での扱い |
|---|---|---|
| 東京都 | 諸活動の記録 | 書かれることはあるが、点数にはならない |
| 神奈川県 | 特別活動等の記録欄(部活動を活動学年とともに記入) | 選考の計算式に、活動の記録を点数にする決まりは見当たらない |
| 千葉県 | 部活動等の記録(活動期間・大会等の成績) | 学校ごとに50点を上限に加点できる |
| 静岡県 | 諸活動の記録(顕著な実績・活動の内容) | 共通枠の第2段階で資料になる |
| 埼玉県 | 記載項目は教科の記録と総合的な学習の時間の記録 | 部活の欄がない |
| 大阪府 | 活動/行動の記録 | 一般入学者選抜の一部の段階で資料になる |
同じ「部活を3年間続けた」でも、地域によって扱いがかなり違うんです。
東京都では3年間の継続も書ける
東京都の諸活動の記録には、目立つ成果がある活動だけが書かれるわけではありません。中学校3年間の継続的な活動や、意欲をもって取り組んでいる活動も書けるとされています。
『大会で勝っていないから書かれない』とは限りません。ただ、どの活動を取り上げるかは学校が判断します。
調査書に書いてもらうために伝えること
部活の記録は、顧問の先生が知っていても、担任の先生まで細かく伝わっていないこともあります。三者面談の前に、次のことをメモにして渡しておくと安心です。
- 部の名前と、入部した学年・引退した時期
- 部長や副部長、パートリーダーなどの役割と学年
- 大会やコンクールの名前と結果、表彰
- 部の中で担当した仕事(記録係・道具の管理など)
千葉県の部活動等の記録のように、活動期間や大会の成績を書く欄がある地域もあります。日付や大会名を正確に書いておくと、先生も記録しやすくなります。
大会で学校を休んだ日はどうなる?
『大会で学校を休んだら、欠席になるの?』と心配する人もいますよね。国の指導要録の様式には、このことについての決まりがあります。学校の教育活動の一環として運動や文化の行事に参加したと校長が認める場合、出席扱いにできるとされています。
扱いは学校ごとなので、気になる時は顧問や担任の先生に聞いてみてください。
入試の制度は年度ごとに変わることがあります。志望する地域の教育委員会の入学者選抜の要項で、調査書の欄と使われ方を確かめてください。
推薦入試や私立高校で部活が見られる場面
推薦入試の面接や、文化・スポーツの特別推薦などでは、部活の経験が見られることがあります。どう見るかは学校ごとなので、募集要項で確かめましょう。
公立の一般入試では点数にならない地域でも、推薦入試では部活の話が出てくることがよくあります。場面ごとに見てみましょう。
| 場面(東京都の令和9年度入試の例) | 部活との関係 |
|---|---|
| 都立高校の一般推薦 | 自己PRカードを面接の資料にする(点数にはしない) |
| 都立高校の特別推薦(文化・スポーツ等) | 調査書の扱いは各都立高校が定める |
| 私立高校の推薦入試 | 提出書類に「実技又は特性に関する記録及び証明書」がある |
| 私立高校の入試相談 | 学習の記録に加えて、実技・特別活動などの記録も使う |
推薦入試での内申の見られ方は高校の推薦入試と内申点でくわしく取り上げています。
面接で部活の話をする時は
面接では、成績や役職より「何を考えて続けたか」が伝わる話のほうが印象に残ります。例えば、こんなやりとりです。
「部活で学んだことは何ですか」「試合に出られない時期に、記録係として相手チームの動きをまとめていました。そのメモが、チームの作戦会議で使われるようになりました」
レギュラーかどうかに関係なく、自分なりの関わり方を話せば大丈夫です。生徒会や委員会の書かれ方は生徒会・委員会・ボランティアと内申書で紹介しています。
部活と勉強を両立するには
部活が内申点に一番関わるのは「時間の使い方」です。部活のある日・ない日・大会前・テスト前で勉強のやり方を変えると、無理なく続けやすくなります。
『部活で疲れて、家に帰ると何もできない』という声は本当によく聞きます。毎日同じように勉強しようとすると、続かないのは当然ですよね。
日ごとの勉強のしかた
| 日の種類 | 勉強のしかた |
|---|---|
| 部活がある平日 | その日の授業の復習と、ワークの数ページだけにしぼる |
| 部活がない平日 | 苦手な教科や、ワークのまとまった量を進める |
| 大会や発表会の前 | 宿題と提出物だけは期限を守り、あとは大会後に回す |
| 定期テストの前 | 部活が休みになる期間があれば、ワークの2周目と暗記を進める |
| 引退後 | 部活の時間を、入試の勉強と前の学年の復習にあてる |
疲れている日は、「教科書を開いて今日の範囲を読むだけ」でも十分です。ゼロの日をつくらないことが、続けるコツです。
疲れて勉強できない日の工夫
『分かってはいるけど、帰ったらすぐ寝てしまう』という人もいますよね。そんな時は、勉強する時間と場所を少し変えてみてください。
- 帰ってすぐ、着替える前に今日のワークを1ページだけ開く
- 夕食のあとではなく、朝に英単語や漢字の暗記をする
- 授業で分からなかったところは、その日のうちに友達や先生に聞いておく
- 移動の時間に、暗記カードを見返す
全部をやる必要はありません。自分に合いそうなものを一つ選んで、1週間試してみましょう。

- 週のはじめに、部活の予定とテストや提出物の期限を書き出す
- 部活がない日に、まとまった勉強の時間を入れる
- 部活がある日は、15分でできる復習を一つだけ決める
- 週末に、できなかったことを書き出して翌週に回す
大会前に練習を優先して、ワークやレポートの提出が遅れてしまうことです。提出物は評価の材料の一つになることが多いので、大会前ほど早めに終わらせておきましょう。
教科ごとの評定の上げ方は内申点の上げ方で、観点ごとに紹介しています。中3の部活引退後の進め方は中学3年生の内申点が参考になります。
一人で両立するのが難しい時は
部活が忙しいと、つまずいた単元をそのままにしてしまいがちです。人の手を借りるなら、苦手な単元の戻り学習や、部活の予定に合わせた勉強の計画づくりを一緒に進めてもらえます。
家庭教師のあすなろ(PR)
苦手な教科を、提出物とテスト対策から一緒に見てほしい方へ
家庭教師のあすなろは、勉強が苦手な子のサポートに力を入れている小学生・中学生・高校生向けの家庭教師です。ご自宅への訪問のほか、オンラインでも1対1で教われます。テスト前は出題されやすいポイントにしぼった勉強の進め方を教えてくれます。まずは無料の体験授業で、お子さんに合うか確かめてみてください。
無料あすなろの無料体験授業を見る運営会社と公式サイトは地域ごとに分かれています。料金や内容はお住まいの地域の公式サイトで確認してください。
部活と内申点のよくある相談
よくある相談は「3年間続けると内申点がもらえるか」「退部すると内申点が下がるか」「部活に入らないと響くか」の3つです。どれも、評定と調査書の記載を分けて考えると答えが見えてきます。
知恵袋などで見かける相談から、この記事のテーマに合うものを3つ選んで答えます。
相談1:部活を3年間続けると内申点がもらえるって本当?
『3年間続ければ内申点が1点もらえると聞いた』という相談です。
公式資料で確かめられる範囲では、部活を続けた年数で教科の評定に点が足されるしくみは見当たりません。千葉県のように、調査書の記載事項を学校ごとに加点できる地域はあります。ただ、それも評定とは別の加点で、内容は学校ごとに違います。
噂の数字をうのみにせず、自分の地域の要項と志望校の選抜方法を確かめてみてください。
相談2:部活を退部すると内申点は下がる?
『部活をやめたいけど、内申点が下がるのが怖い』という相談です。
退部したことで教科の評定が下がるしくみは、公式資料では確かめられません。評定は教科の授業での学習の様子で決まるものです。
ただ、面接で部活について聞かれることはあります。やめた理由と、その後に力を入れたことを自分の言葉で話せるようにしておくと安心です。退部は、家族や顧問の先生とよく話し合ってから決めましょう。
相談3:部活に入らないと高校受験に響く?
『部活に入らなくても大丈夫?』という新中学生の相談です。
教科の評定は部活に入っているかどうかで決まるものではありません。埼玉県のように、令和9年度の調査書に部活の欄そのものがない地域もあります。
部活に入らない分の時間を、勉強や学校の外の活動にどう使うかのほうが大事です。習い事や地域の活動を続けている人は、その事実を担任の先生に伝えておきましょう。
よくある質問
部活の大会の成績は内申点に入りますか?
多くの地域で、内申点は教科の評定から計算するので直接は入りません。千葉県のように、部活動等の記録を学校ごとに加点できる地域もあります。
部活をさぼると内申点は下がりますか?
部活の出席が教科の評定に入るしくみは公式資料では見当たりません。ただ、調査書の活動の記録や推薦の面接に関わることはあるので、続けるなら自分なりに取り組みましょう。
運動部に入ると保健体育の評定が上がりますか?
保健体育の評定も、授業での学習の様子を3つの観点で見て決まります。運動部に入っているかどうかで決まるわけではありません。
部活の役職は内申書に書かれますか?
地域の様式と学校の判断によります。神奈川県の調査書には部活動を活動学年とともに書く欄があり、東京都の諸活動の記録にも学校内外の活動から特筆すべきものが書かれます。役職と学年をメモして担任の先生に伝えておきましょう。
部活を引退するのはいつがいいですか?
引退の時期は学校や部によって違います。引退後は、部活の時間を前の学年の復習や入試の勉強にあてると切り替えやすくなります。
まとめ
- 中学の部活は、内申点の元になる教科の評定に直接は入らない
- 調査書に書かれるか、点数になるかは都道府県で違う
- 推薦入試や特別推薦、面接では部活の経験が見られることがある
- 内申点に一番関わるのは、部活と勉強の時間の使い方
- 退部や入部しないことで評定が下がるしくみは見当たらない





コメント