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通知表を開くと、5段階の数字の横にA・B・Cが並んでいますよね。『このABCって、内申点とどう関係してるの?』と気になっている人も多いはずです。
結論から言うと、観点別評価と内申点はつながっています。3つの観点のA・B・Cをまとめたものが5段階の評定になり、その評定が入試で使われる「内申点」のもとになるんです。
この記事を読めば、3つの観点の中身と、それぞれの観点で今日から気をつけられることが分かります。
観点別評価とは?通知表のA・B・Cの意味
観点別評価は、1つの教科の力を3つの方向から見て、それぞれA・B・Cで表したものです。国が示している観点は、どの教科も同じ3つです。
「観点」は、ものを見る時の角度のことです。数学の力ひとつをとっても、公式を覚えているかと、それを使って考えられるかは別の力ですよね。
そこで中学校では、教科ごとの学びを次の3つの観点から見ています。
| 観点 | ひとことで言うと | 例えば数学なら |
|---|---|---|
| 知識・技能 | 覚えているか、できるか | 計算のしかたや公式を使って正しく解ける |
| 思考・判断・表現 | 考えて、説明できるか | 文章題で式の立て方を考え、理由を書ける |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 自分から粘り強く学んでいるか | 間違えた所を見直し、解き方を変えて挑戦する |
それぞれの観点は、A・B・Cの3段階でつけられます。文部科学省の中学校の指導要録の様式では、次の意味です。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| A | 十分満足できる |
| B | おおむね満足できる |
| C | 努力を要する |
つまり「B」は悪い成績ではありません。ねらいに対して、おおむねできているという意味なんです。
指導要録は、学校が一人ひとりの学びの記録を残す公式の書類です。高校入試で使われる調査書(内申書)は、多くの場合この記録をもとに作られます。
3つの観点から評定(内申点)はどう決まる?
3つの観点の評価を総括したものが、5段階の評定です。ただ、ABCを5段階に直すルールは国で一律に決まっておらず、評定の決め方は各学校で定めることになっています。
5段階の評定の意味も、国の様式で決まっています。
| 評定 | 意味 |
|---|---|
| 5 | 十分満足できるもののうち、特に程度が高い |
| 4 | 十分満足できる |
| 3 | おおむね満足できる |
| 2 | 努力を要する |
| 1 | 一層努力を要する |
観点別評価は、この評定を決める時の基本的な要素とされています。東京都の入試の要綱でも、評定は「観点別学習状況の評価を総括した評定」と書かれています。

同じABCなのに評定が違うことがある理由
『友達と同じA・B・Cなのに、評定が違うのはなぜ?』という疑問は、とてもよく聞きます。
実は、ABCの組み合わせから評定をどう決めるかは、学校ごとに定めることになっています。さらに、同じAでも「Aの中でどのくらい上か」まで記録をつけている先生もいます。
だから、通知表のABCだけを見て「この組み合わせならきっと4」とは言えないんです。気になる時は、担任や教科の先生に「どこを伸ばせば上がりますか」と聞いてみてください。
自分の通知表を読み解く手順
評定の決め方が学校ごとだとしても、通知表から分かることはたくさんあります。次の順で見てみてください。
- 教科ごとに、A・B・Cのどれが一番多いかを数える
- 評定が3以下の教科で、BやCがついている観点に印をつける
- 印をつけた観点が「知識・技能」か「考えて伝える力」か「学び方」かを見る
- 印が多い観点に合わせて、次の学期にやることを1つだけ決める
例えば、理科で知識・技能がA、思考・判断・表現がBなら、用語は覚えられています。次の一手は、実験の考察を自分の言葉で書く練習ですよね。
逆に知識・技能がBなら、まずは基本の用語と計算の確認から始めるのが近道です。どの観点が弱いかで、やることがはっきり変わるんです!
「内申点」という言葉は、実は教育委員会の要綱には出てこない通称です。公式には調査書の「評定」や「調査書点」と呼ばれます。通知表と内申点の違いは通知表と内申点の違いで詳しく説明しています。
先生が見ている場面と、自分でできること
観点ごとに、先生が評価の材料にしやすい場面があります。場面が分かれば、自分で手を打てる所も見えてきます。
『観点別評価って、結局なにをすればいいの?』と思いますよね。ここでは、観点ごとに「先生が見ている場面」と「自分でできる行動」を並べてみます。
学校や先生によって評価の材料は違うので、あくまで目安として見てください。
| 観点 | 先生が見ていることが多い場面 | 自分でできる行動 |
|---|---|---|
| 知識・技能 | 定期テストや小テストの基本問題、実技の出来 | 授業の日のうちに用語や計算を1回解き直す |
| 思考・判断・表現 | テストの記述問題、レポート、発表、作品の説明 | 答えだけでなく「なぜそうなるか」を一文で書く練習をする |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 振り返りシート、学習の調整のしかた、課題への取り組み | できなかった所と次にやることを、自分の言葉で書く |
教科が変わると、場面もこう変わる
同じ観点でも、教科によって見られる場面は少しずつ違います。よくある例を教科別に並べてみますね。
| 教科 | 知識・技能 | 思考・判断・表現 | 主体的に学習に取り組む態度 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 単語や文法を使って正しく書ける | 自分のことを英語で伝える文を組み立てる | 間違えた表現を直して、もう一度使ってみる |
| 理科 | 用語や実験器具の使い方が分かる | 実験の結果から言えることを考察に書く | 予想と結果が違った理由を調べ直す |
| 社会 | 地名や出来事、用語を覚えている | 資料を読み取って、理由を説明する | 疑問に思ったことを調べて、まとめを書き足す |
| 美術・音楽 | 道具の使い方や表現のしかたが身についている | 作品のよさや工夫を言葉で説明する | 自分の作品を見直して、次の工夫を考える |
こうして並べると、どの教科も「覚える」「考えて伝える」「見直して次に生かす」の3つで見られているのが分かりますよね。
実技教科の観点ごとの準備は副教科の内申点でも取り上げています。
「態度」は手を挙げた回数では決まらない
3つ目の観点は、名前から「授業態度」のことだと思われがちです。でも、中央教育審議会の報告では、挙手の回数やノートの取り方などの形だけの活動で評価するものではない、とされています。
見られているのは、自分で学び方を工夫したり、粘り強く取り組んだりしている様子です。例えば振り返りシートに、こんなふうに書くイメージです。
「比例の文章題で式が立てられなかった。次は表をかいてから式にしてみる」
ただ「がんばった」と書くより、何ができなくて次にどうするかが伝わりますよね。
「手を挙げればAがもらえる」と考えて、発言の回数だけを増やそうとするパターンです。回数より、自分の考えや学び方の工夫が伝わることを大事にしてみてください。

観点ごとの行動を、日にちごとの計画に落とし込む方法は内申点の上げ方にまとめています。提出物の出し方については提出物と内申点も参考にしてみてください。
入試で観点別評価そのものが使われることもある
入試では5段階の評定を使う地域が多いですが、観点別評価そのものを点数にする選抜もあります。自分の地域の要項で確かめておきましょう。
「ABCは通知表だけの話」と思っていたら、実は入試で使われる場面もあるんです!令和9年度入試の公式資料で確かめられる例を挙げます。
| 地域(令和9年度入試) | 観点別評価の使われ方 |
|---|---|
| 東京都の都立高校の推薦入試 | 各校が、全27観点の観点別評価か9教科の評定のどちらかを調査書点に使う |
| 神奈川県の公立高校の共通選抜 | 中3の「主体的に学習に取り組む態度」をA=3点、B=2点、C=1点にして合計し、第2次選考で使う |
東京都の推薦で観点別評価を使う学校では、学校の特色に合わせて特定の観点の配点を高くすることもあります。神奈川県では、この合計(27点満点)を100点満点に換算して使います。
どちらも年度ごとに変わることがあります。志望する地域の教育委員会の要項で、最新の扱いを確かめてみてください。
- 調査書で使うのは評定か、観点別評価か
- 観点別評価を使う場合、どの観点が重く見られるか
- 何年生の、どの時期までの評価が入るか
観点別評価についてよくある相談
観点別評価の悩みは「ABCと評定がつながらない」「テストの点と評定が合わない」の2つに集まります。どちらも、評定がテストの点だけで決まらないことを知ると見通しがよくなります。
知恵袋などに寄せられる相談から、よくあるものを要約して答えます。
相談1:同じA3つ・B1つなのに、自分は4で友達は5だった
教科によって観点の数が違った時期の相談ですが、今でも似た疑問はよくあります。先ほど書いたとおり、ABCから評定を決める方法は学校ごとに決まっています。
同じAでも、Aの中で高いか低いかまで見ている先生もいます。『不公平だ』と感じたら、責める形ではなく「どこを伸ばせば5に近づきますか」と聞くのがいちばんの近道です。
相談2:テストはほとんど90点以上なのに、評定が5にならない
テストの点が高いと、知識・技能の観点ではよい評価がつきやすいです。ただ、思考・判断・表現や、主体的に学習に取り組む態度は、テスト以外の材料からも見られます。
例えばレポートの考察が短い、振り返りが「がんばった」だけ、といった所がないか見直してみてください。テストと評定の関係は定期テストと内申点で詳しく説明しています。
相談3:先生に「発言が足りない」と言われた
発言の回数そのものが評価になるわけではありません。ただ、先生は発言やワークシートを通して、考えたことを見ています。
人前で話すのが苦手なら、ワークシートやノートに自分の考えを書き残すのも一つの方法です。書いたものなら、先生も読んで受け止められますよね。
一人で見直すか、人の手を借りるか
観点別評価の見直しは、自分でもできます。ただ、どの観点でつまずいているのか、自分では分かりにくいこともあります。
人の手が役立つのは、例えばこんな場面です。
- 記述問題で何を書けばいいか分からず、説明の練習相手がほしい
- つまずいた単元まで戻って、基本から学び直したい
- 学校の定期テストの範囲に合わせて、勉強の計画を立てたい
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よくある質問
観点別評価でCがつくと、評定は下がりますか?
ABCから評定を決める方法は学校ごとに定められているので、一概には言えません。ただ、Cは「努力を要する」という意味なので、どこを伸ばせばよいか先生に聞いておくと安心です。
観点別評価は高校入試で使われますか?
多くの地域では5段階の評定が使われます。ただ、東京都の都立推薦や神奈川県の第2次選考のように、観点別評価を使う選抜もあります。志望する地域の要項で確かめてみてください。
「主体的に学習に取り組む態度」は授業中の姿勢のことですか?
姿勢だけを見るものではありません。挙手の回数やノートの取り方のような形だけで評価するものではないとされています。学び方を工夫し、粘り強く取り組む様子が見られます。
観点ごとの評価は、どこで確認できますか?
通知表に観点ごとのA・B・Cが書かれていることが多いです。書かれていない場合や意味が分からない場合は、担任の先生に聞いてみてください。
まとめ
- 観点別評価は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つをA・B・Cで見るもの
- 3つの観点をまとめたものが5段階の評定で、内申点のもとになる
- ABCから評定を決める方法は学校ごとに定められている
- 態度の観点は、挙手の回数など形だけでは評価されない
- 入試で観点別評価そのものを使う地域もあるので、要項で確かめる





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