当サイトの記事は、編集部が文部科学省・教育委員会・教育サービス会社など公式の公開情報と読者の声を調べて独自に執筆しています。紹介しているサービスの一部にはPRを含みます。
通知表を見て『このままだと志望校に届かないかも』と焦っている人もいますよね。何から手をつければいいのか分からず、とりあえず勉強時間だけ増やそうとしていませんか。
結論から言うと、内申点の上げ方は「どの教科の、どの観点で点を落としているか」を見つけることから始まります。落としている所が分かれば、今日からやることは意外とはっきりします。
この記事を読めば、自分の評定の棚卸しのしかたと、3つの観点ごとに今日・今週・テスト前にできることが分かります。
内申点の上げ方は「棚卸し」から始める
いきなり全教科をがんばるより、まず今の評定を教科ごとに書き出して、上がりやすい所を探すほうが近道です。15分あればできます。
内申点は、通知表の5段階の評定がもとになっています。評定は、教科ごとに「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点を見て決まります。
観点のくわしい意味は観点別評価と内申点で説明しています。ここでは、それを自分の通知表に当てはめる方法を見ていきます。
評定の棚卸しシートを作ろう
ノートの1ページに、次のような表を書いてみてください。通知表を横に置いて、上から埋めていくだけです。
| 教科 | 今の評定 | BやCの観点 | 思い当たる理由 | 次の一手 |
|---|---|---|---|---|
| 例:数学 | 3 | 思考・判断・表現 | 文章題を途中であきらめている | 式の立て方だけ先に書く練習 |
| 例:英語 | 3 | 知識・技能 | 単語テストの点が低い | 毎朝5語だけ覚える |
| 例:美術 | 3 | 主体的に学習に取り組む態度 | 振り返りシートが一言だけ | 工夫した所と次の工夫を書く |
| 自分の教科 |
「思い当たる理由」は、正直に書くのがコツです。誰かに見せるものではないので、気楽に書いてみてくださいね。
- 9教科の評定と、観点ごとのA・B・Cを書き写す
- BやCがついた観点に印をつける
- 印の横に、思い当たる理由を一言で書く
- 理由ごとに、今週できそうな行動を1つだけ書く
「思い当たる理由」が浮かばない時のヒント
理由の欄で手が止まる人もいますよね。そんな時は、評価の材料になりやすい場面を1つずつ思い出してみてください。
| 場面 | 自分に聞いてみること |
|---|---|
| 定期テスト・小テスト | 基本問題で落としたか、記述問題で落としたか |
| 提出物 | 期限に遅れなかったか、直しや空欄はないか |
| 授業中のワークシート | 自分の考えを書く欄が空いていないか |
| 振り返りシート | 「がんばった」だけで終わっていないか |
| 実技・作品 | 途中で手が止まった所はないか、説明を書いたか |
全部に当てはまらなくても大丈夫です。1つでも「あ、これかも」と思えたら、それが次の一手の手がかりになります。
観点のABCが通知表に書かれていない学校もあります。その場合は、担任や教科の先生に「どの観点を伸ばせばいいですか」と聞いてみましょう。

上げやすい教科はどう見つける?
「あと少しで上がりそうな教科」と「地域のルールで重く数えられる教科」が狙い目です。全部を同時に上げようとしないことが大事です。
棚卸しシートができたら、次は優先順位をつけます。『全部大事なのは分かるけど、時間が足りない』という人がほとんどですよね。
あと少しで上がりそうな教科の見分け方
次の表で、自分の教科がどこに当てはまるかを見てみてください。
| 教科の状態 | 優先度 | 理由 |
|---|---|---|
| テストはそこそこ取れているのに、提出物や振り返りでBがある | 高い | テスト以外を直すだけで評価が変わりやすい |
| BとAが混ざっていて、評定が3や4 | 高い | 弱い観点が1つにしぼれている |
| テストの点が低く、知識・技能がC | 中くらい | 基本の学び直しが必要で、時間がかかる |
| すでに5 | 維持 | 今のやり方を続ける |
一番狙いやすいのは、テストの点はそれなりなのに、提出物や振り返りで評価を落としている教科です。勉強の量を増やさなくても、やり方を変えるだけで変化が出やすいんです。
反対に、知識・技能にCがある教科は、前の学年の単元までさかのぼる必要があることもあります。時間はかかりますが、入試の学力検査にもつながるので、あきらめずに少しずつ進めておきたい所です。
迷った時は「今週の行動で変えられるか」で選んでみてください。今週変えられる教科を先に、時間がかかる教科は毎日の少しの積み重ねに回す、という分け方です。
地域によっては実技4教科が重く数えられる
もう1つの見方が、入試での数え方です。例えば東京都の都立高校の一般入試(令和9年度入試)では、学力検査をする教科の評定は1倍、学力検査をしない教科は2倍にして数えます。
5教科で学力検査を受ける場合、音楽・美術・保健体育・技術家庭の4教科が2倍になります。架空の評定で計算してみますね。
| 例 | 5教科の評定 | 実技4教科の評定 | 計算 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 今の評定 | すべて3 | すべて3 | 15+12×2 | 39 |
| 数学だけ4に上がった | 数学4、他は3 | すべて3 | 16+12×2 | 40 |
| 美術だけ4に上がった | すべて3 | 美術4、他は3 | 15+13×2 | 41 |
同じ1つ上がるのでも、この数え方だと実技教科は2点分になります。ただし、大阪府の一般入学者選抜のように9教科を同じ式で数える地域もあります。自分の地域の要項で確かめてみてください。
実技教科での準備のしかたは副教科の内申点で詳しく紹介しています。
「実技が2倍だから5教科はあとでいい」と考えてしまうパターンです。5教科は入試の学力検査にも直結します。実技は「落とさない準備」、5教科は「テストと両方」と考えておきましょう。
観点別に「今日・今週・テスト前」にできること
観点ごとに、すぐできることと、時間をかけてやることは違います。今日やることを1つ決めるだけで、内申点の上げ方はぐっと具体的になります。
ここが、この記事でいちばん大事なところです!3つの観点それぞれについて、時間の区切りごとにできることを表にしました。
| 観点 | 今日できること | 今週できること | テスト前にできること |
|---|---|---|---|
| 知識・技能 | 今日の授業の用語を3つ、ノートを見ずに書けるか試す | 小テストの間違いを解き直しノートにまとめる | ワークを2周し、2回とも間違えた問題に印をつける |
| 思考・判断・表現 | 授業で出た問いに、自分の答えを一文で書く | 記述問題を1問選び、解答例と見比べて書き直す | 過去の答案の記述問題だけを解き直す |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 振り返りシートに「できなかった所と次にやること」を書く | 分からない所を先生に1回質問する | 学習計画を立て、終わったら見直しの記録を残す |
全部やろうとすると続きません。棚卸しで印をつけた観点の行だけを見て、今日の欄から1つ選んでみてください。

知識・技能を上げたい時
知識・技能は、定期テストや小テストの基本問題で見られることが多い観点です。ここは勉強の量がそのまま出やすいので、毎日少しずつが効きます。
例えば英語なら、教科書の新しい単語を1日5つ。数学なら、その日の例題を1問だけ解き直す。小さくても、続けば大きな差になります。
思考・判断・表現を上げたい時
この観点は、記述問題やレポート、発表などで見られます。『考えるのが苦手だから無理』と思うかもしれません。
でも実は、型を知るだけでかなり書けるようになります。「結論、理由、例」の順で一文ずつ書く練習から始めてみてください。
「答えは合ってるのに、記述が三角だった」
「何が足りなかったか、解答例と比べてみたら?」
こんなふうに、解答例と自分の答えの違いを見るだけでも、書き方はどんどん変わっていきます。
記述が苦手な人は、次のような順で練習してみてください。
- テストやワークから、記述問題を1問だけ選ぶ
- 何も見ずに、自分の答えを書く
- 解答例と比べて、足りない言葉に線を引く
- 線を引いた言葉を使って、もう一度書き直す
1日1問で十分です。テスト前にまとめてやるより、毎週少しずつのほうが身につきやすいんです。
主体的に学習に取り組む態度を上げたい時
この観点は、手を挙げた回数やノートの見た目だけで決まるものではないとされています。見られるのは、自分で学び方を工夫して、粘り強く取り組む様子です。
振り返りシートに「がんばった」とだけ書いていたら、そこが伸びしろです。何ができなくて、次はどうするかを書くだけで、学び方の工夫が先生に伝わりますよね。
例えば、こんな書き方の違いです。
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| 伝わりにくい | 今日もがんばった。次もがんばりたい。 |
| 伝わりやすい | 連立方程式の文章題で、式が1本しか立てられなかった。次は分かっている数と分からない数を先に書き出してから式を作る。 |
伝わりやすい例は、何につまずいて、次にどう工夫するかが書かれていますよね。長い文でなくてもかまいません。
1か月続けるための記録のつけ方
内申点は、1日がんばっただけでは変わりにくいものです。だからこそ、続けられる仕組みを先に作っておくのがおすすめです。
ノートの端に、こんな週ごとの記録をつけてみてください。
| 週 | 決めた行動 | できた日 | 気づいたこと |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 英単語を毎朝5つ | 7日中5日 | 朝が忙しい日は夜に回すとできた |
| 2週目 | 振り返りに次の一手を書く | 毎授業 | 書くことが決まると早く終わる |
| 3週目 | 記述問題を1日1問 | 7日中4日 | 部活の日は短い問題にする |
「できた日」が少なくても、責めなくて大丈夫です。気づいたことの欄に、続かなかった理由と工夫を書いておけば、次の週の計画が立てやすくなります。
『三日坊主になりそう』と思う人ほど、行動を小さくしてみてください。続いたという記録そのものが、次の自信になります!
提出物と定期テストで差がつくところ
提出物は「期限内に、中身をそろえて出す」、定期テストは「間違い直しまでやる」。この2つは、どの観点にもつながる土台です。
内申点を上げたい時、提出物と定期テストは避けて通れません。どちらも評価の材料になることが多いからです。
- 出していない提出物がないか、教科ごとに確かめる
- ワークの丸つけと直しまで終わっているか
- 前回の定期テストの答案を、記述問題まで直したか
- 次のテストの範囲表を手元に用意したか
- 分からないまま残っている単元を書き出したか

提出物の期限や中身の見直し方は提出物と内申点、テストの点と評定の関係は定期テストと内申点でそれぞれ詳しく説明しています。
いつの成績が使われる?地域で上げどきが変わる
入試の調査書にどの学年の評定が入るかは、都道府県で違います。中3だけの地域もあれば、中1から入る地域もあります。
『中3から上げれば間に合う?』という疑問、よく聞きますよね。答えは、住んでいる地域によって変わります。令和9年度入試の公立高校の一般的な選抜の例です。
| 地域(令和9年度入試) | 調査書で使う学年 |
|---|---|
| 東京都 | 中3(1学期・2学期の成績を十分参考にする) |
| 神奈川県 | 中2と中3(中3は2倍) |
| 埼玉県 | 中1・中2・中3(学年の比率は学校が選ぶ) |
| 千葉県 | 中1・中2・中3(同じ重み) |
| 静岡県 | 中3(2学期末まで) |
| 愛知県 | 中3 |
| 大阪府 | 中1・中2・中3(中3が重い) |
中1から使う地域なら、今の学年の評定もそのまま入試に関わります。中3だけの地域でも、中1・中2で身につけた力は中3の評価の土台になります。
学年ごとに、今やっておきたいこと
どの地域に住んでいても、学年ごとにやっておきたいことには共通点があります。
| 学年 | 内申点のためにやっておきたいこと |
|---|---|
| 中1 | 提出物を期限内に出す習慣と、テストの間違い直しの習慣を作る |
| 中2 | 苦手な単元を早めに学び直し、記述問題に慣れておく |
| 中3 | 棚卸しで教科をしぼり、定期テストと入試の勉強を両立させる |
中2の終わりごろは、部活や行事で忙しくなる人も多い時期です。そんな時こそ、提出物だけは落とさないようにしておきましょう。
どの地域でも、年度ごとに見直されることがあります。受験する年度の教育委員会の要項で確かめておきましょう。
中1・中2は、提出物や学習習慣など「毎日のやり方」を作る時期です。中3は、その習慣を保ちながら、テストと入試の勉強を両立させる時期と考えると動きやすくなります。
内申点の上げ方についてよくある相談
相談で多いのは「中3からでも上がるか」「どの教科から手をつけるか」の2つです。棚卸しをして、伸ばす観点をしぼれば、どちらにも答えが見えてきます。
知恵袋などに寄せられた相談から、よくあるものを要約して答えます。
相談1:中3の1学期の合計が思ったより低くて焦っている
中3になって初めて内申の数字を意識して、焦る人はとても多いです。まず、自分の地域で中3のどの時期までの成績が使われるかを確かめてみてください。
東京都のように中3の1学期・2学期の成績を参考にする地域なら、2学期の評価はこれからです。焦って全教科に手を広げるより、棚卸しで2〜3教科にしぼるほうが結果につながりやすいです。
例えば、数学と理科は記述でBがあり、英語は単語の小テストで点を落としている、という具合です。教科ごとに「何を直すか」が1行で言えるところまでしぼると、毎日の行動が決めやすくなります。
相談2:4と3が混ざっていて、どこから上げればいいか分からない
例えば5教科に3が並び、実技に4が並んでいるような場合ですね。こういう時は、3の教科の中で「テストは取れているのにBがある観点」を探すのが先です。
その観点がテスト以外の所(提出物や振り返り)なら、今週から直せます。テストそのものが課題なら、テスト2週間前からの計画を早めに立てておきましょう。
相談3:自分よりテストの点が低い人の方が内申が高くて納得できない
『テストで勝っているのに』と感じる気持ちは自然です。ただ、評定はテストの点だけでなく、3つの観点から決まります。
相手が何をしているかより、自分の観点のどこにBやCがあるかを見るほうが前に進めます。先生に「どこを伸ばせば上がりますか」と聞いてみるのも一つの手です。
聞く時は、こんな言い方だと話がしやすいです。
「理科の評定を上げたいです。テスト以外で、伸ばせるところはありますか」
責める聞き方ではなく、次にやることを教えてもらう聞き方にすると、具体的な答えが返ってきやすくなります。
一人で続けるか、人の手を借りるか
棚卸しと行動表は、一人でも始められます。ただ、続けるうちに「どこでつまずいているのか自分では分からない」と感じることもありますよね。
人の手が役立つのは、例えばこんな場面です。
- 苦手な単元まで戻って、基本から学び直したい
- 通っている学校の定期テストの範囲に合わせて、計画を立ててほしい
- 提出物や課題の管理を、誰かと一緒に確かめたい
- 分からない所を、その場で質問できる相手がほしい
- 毎日の勉強の習慣を作るきっかけがほしい
個別指導塾WAMには、通っている中学のテスト傾向や期間に合わせてカリキュラムを作る「定期テスト対策コース」があります。教室とオンラインの個別指導から選べて、定期的な面談もあります。
初めての人は、90分の無料体験講習を受けられます。家庭教師が合うと感じる人は、内申点対策に家庭教師は必要?も読んでみてください。
個別指導塾WAM(PR)
通っている中学校の定期テストに合わせて対策したい方へ
個別指導塾WAMは、小学生から高校生までを対象にした個別指導塾です。先生1人に生徒1〜3人の形から選べて、週1回・1科目から始められます。中学生には定期テスト対策コースがあり、通っている学校のテストの傾向に合わせて計画を立ててくれます。教室のほか、オンラインの個別指導もあります。まずは無料の体験講習で、教え方が合うか確かめてみてください。
無料WAMの無料体験講習を見る授業の形や料金は教室・地域によって異なります。最新は公式サイトで確認してください。
保護者の方の関わり方は内申点のために保護者ができること、塾選びのポイントは内申点を上げたい時の個別指導塾でまとめています。
よくある質問
内申点は中3からでも上げられますか?
中3の評定を使う地域は多く、中3からの取り組みも評価に関わります。ただ、中1・中2の評定も使う地域では、その学年の分は変えられません。今から上げられる学期に集中しましょう。
内申点を上げるには、まず何をすればいいですか?
通知表を見て、教科ごとにBやCがついた観点を書き出すことから始めてみてください。弱い観点が分かれば、今日やることを1つに決められます。
授業中に手を挙げる回数を増やせば内申点は上がりますか?
挙手の回数のような形だけで評価が決まるわけではないとされています。自分で考えたことを書いたり、学び方を工夫したりする様子のほうが大事です。
実技教科と5教科、どちらを優先すべきですか?
東京都の一般入試のように実技教科を2倍に数える地域もあれば、9教科を同じ式で数える地域もあります。地域の数え方を確かめたうえで、5教科は入試の勉強と両立させ、実技は落とさない準備を進めましょう。
評定が上がらない時は、先生に聞いてもいいですか?
はい、聞いて大丈夫です。「どの観点を伸ばせばいいですか」と具体的に聞くと、次にやることが分かりやすくなります。
まとめ
- 内申点の上げ方は、評定の棚卸しで弱い観点を見つけることから始める
- テストは取れているのに提出物や振り返りでBがある教科が狙い目
- 東京都の一般入試のように実技4教科を2倍に数える地域もある
- 観点ごとに「今日・今週・テスト前」の行動を1つずつ決める
- どの学年の評定が使われるかは地域で違うので、要項で確かめる





コメント