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『内申点の計算って、サイトによって言っていることがバラバラ…』と混乱している人も多いですよね。
結論から言うと、高校受験の内申点の計算は「使う学年」「学年の倍率」「教科の倍率」「満点の換算」の4つをそろえれば、どの地域でも同じ手順で考えられます。数字が違って見えるのは、この4つが地域ごとに違うからなんです。
この記事では、同じ評定を3つの地域のしくみで計算してみて、違いを手を動かしながら確かめます。
高校受験の内申点の計算は4つの項目で決まる
内申点の計算式は都道府県ごとに違いますが、中身は「どの学年を」「何倍して」「どの教科を重くして」「何点満点に直すか」の4つの組み合わせです。
内申点は、通知表の5段階の評定を数えたものを指す通称です。公式の書類では「調査書の評定」や「調査書点」と呼ばれます。
9教科の評定は1から5なので、1学年分を足すと最大45点です。ここに4つの項目が加わって、地域ごとの計算式になります。
| 項目 | 何を決めるか | 地域による違いの例(令和9年度入試) |
|---|---|---|
| 使う学年 | どの学年の評定を数えるか | 中3だけ(東京都・静岡県・愛知県の一般選抜)、中2と中3(神奈川県)、中1から中3(埼玉県・千葉県・大阪府) |
| 学年の倍率 | 学年ごとに何倍するか | 神奈川県は中3を2倍、大阪府は中1と中2を2倍・中3を6倍 |
| 教科の倍率 | 教科ごとに何倍するか | 東京都の一般入試は学力検査をしない教科を2倍 |
| 満点の換算 | 最後に何点満点に直すか | 神奈川県は135点満点を100点満点に換算 |

『自分の地域はどれ?』と思ったら、まずこの4項目を要項で探してみてください。基本の数え方は内申点の計算方法でも紹介しています。
同じ評定で3パターン計算してみよう
同じ通知表でも、地域のしくみによって内申点の数字はまったく違って見えます。数字を地域の間で比べても意味がない、ということが計算してみるとよく分かります。
ここでは、架空の評定を使って3つの地域のしくみで計算してみます。実際の生徒の成績ではなく、練習用の数字です。
練習に使う仮の評定
例えば、9教科の評定が次のような場合を考えます。
| 学年 | 国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 音楽 | 美術 | 保健体育 | 技術家庭 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 中1 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 4 | 4 | 3 | 29 |
| 中2 | 3 | 4 | 3 | 3 | 4 | 3 | 4 | 4 | 3 | 31 |
| 中3 | 4 | 4 | 3 | 4 | 4 | 3 | 4 | 4 | 4 | 34 |
中3の5教科(国語・社会・数学・理科・英語)の合計は19、実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)の合計は15です。

パターン1:東京都の一般入試のしくみ
令和9年度の都立高校の一般入試では、中3の評定を使い、学力検査をする教科は1倍、しない教科は2倍にします。5教科を受検する場合の満点は65点です。
- 中3の5教科の合計を1倍にする:19
- 中3の実技4教科の合計を2倍にする:15×2=30
- 足し合わせる:19+30=49(65点満点)
- 学力検査と調査書の比率が7:3の学校では、調査書点300点満点に直す:49×300÷65=226.15…
最後の小数をどう扱うかは、要綱で確かめてみてください。くわしい計算のしかたは都立高校の内申点の計算方法で紹介しています。
パターン2:神奈川県のしくみ
令和9年度の神奈川県公立高校の共通選抜では、中2の9教科の合計に、中3の9教科の合計を2倍したものを足します。満点は135点で、それを100点満点に換算します。
- 中2の合計:31
- 中3の合計を2倍にする:34×2=68
- 足し合わせる:31+68=99(135点満点)
- 100点満点に換算する:99×100÷135=73.33…
神奈川県では、学校によって3教科まで2倍以内で重点化する場合もあります。地域のしくみの全体は神奈川県公立高校の内申点で確かめてみてください。
パターン3:大阪府のしくみ
令和9年度の大阪府の一般入学者選抜(全日制)では、各教科を「中3の評定×6+中2の評定×2+中1の評定×2」で50点満点にします。9教科なので450点満点です。
- 中1の合計を2倍にする:29×2=58
- 中2の合計を2倍にする:31×2=62
- 中3の合計を6倍にする:34×6=204
- 足し合わせる:58+62+204=324(450点満点)
教科ごとに計算してから9教科を足しても、学年ごとの合計に倍率をかけてから足しても、同じ324になります。
ほかの地域のしくみでも試してみる
同じ仮の評定を、残りの地域のしくみでも数えてみます。どれも令和9年度入試の要項にある数え方で、学校ごとに選ぶ部分があるものは選択肢ごとに示しています。
| しくみ | 数え方 | この評定での結果 |
|---|---|---|
| 埼玉県(共通選抜・1:1:1) | 中1+中2+中3 | 29+31+34=94(135点満点) |
| 埼玉県(共通選抜・1:1:2) | 中1+中2+中3×2 | 29+31+68=128(180点満点) |
| 埼玉県(共通選抜・1:1:3) | 中1+中2+中3×3 | 29+31+102=162(225点満点) |
| 千葉県 | 全学年の合計×K(Kは0.5以上2以下で学校ごと、原則1) | K=1なら94、K=0.5なら47、K=2なら188 |
| 愛知県(一般選抜) | 中3の合計×2 | 34×2=68(90点満点) |
埼玉県では、この基本点をさらに200点・300点・400点のどれかに換算します。どの比率と換算を使うかは高校ごとに選ぶので、志望校の選抜の内容で確かめてみてください。
千葉県は、ここに調査書の記載事項の加点(学校ごとに50点が上限)が加わることもあります。数字だけで比べにくい理由が、ここからも分かりますよね。
3パターンを並べてみると
| しくみ | 使う学年 | 計算結果 | 満点 |
|---|---|---|---|
| 東京都(一般入試・5教科受検) | 中3 | 49(7:3の学校の調査書点に直すと226.15…) | 65(調査書点は300) |
| 神奈川県(共通選抜) | 中2・中3 | 99(100点満点に換算すると73.33…) | 135(換算後100) |
| 大阪府(一般入学者選抜) | 中1・中2・中3 | 324 | 450 |
同じ通知表なのに、49、99、324とまったく違う数字になりました。『友達の県の内申点のほうが高い』と比べても、しくみが違えば意味がないんです。
自分の評定で計算してみる記入シート
自分の通知表で計算する時は、表に書き写してから4つの項目を順番に当てはめると、計算ミスが減ります。
『自分の数字でやってみたいけど、どこから書けばいいの?』という人のために、記入シートの形を用意しました。ノートに書き写して使ってみてください。
| 記入する所 | 書くこと | 例(この記事の仮の評定) |
|---|---|---|
| 1 学年ごとの5教科の合計 | 国語・社会・数学・理科・英語を足す | 中3なら19 |
| 2 学年ごとの実技4教科の合計 | 音楽・美術・保健体育・技術家庭を足す | 中3なら15 |
| 3 教科の倍率をかける | 地域の要項で倍率がある教科だけ | 東京都なら実技を2倍で30 |
| 4 学年の倍率をかける | 地域の要項で倍率がある学年だけ | 神奈川県なら中3を2倍 |
| 5 合計して満点を書く | 計算した数字と、その地域の満点 | 東京都なら49(65点満点) |
| 6 必要なら換算する | 100点満点などに直す | 神奈川県なら73.33… |
計算が終わったら、電卓でもう一度たし算をしてみてください。数字を1つ写し間違えるだけで、結果が変わってしまいます。
中3の評定がまだ決まっていない時は、1学期の評定で仮に計算してみるのも一つの方法です。あくまで目安なので、2学期の成績が出たら計算し直しておきましょう。
計算でよくある間違い
間違いの多くは、4つの項目のどれかを取り違えることで起きます。特に「学年」と「教科の倍率」の取り違えが多いので、計算の前に確かめておきましょう。
計算サイトに数字を入れる前に、次のチェックリストで確かめてみてください。
- 自分の地域で使う学年を、要項で確かめたか
- 学年の倍率(何倍か)を入れ忘れていないか
- 実技教科など、教科の倍率がかかるかを確かめたか
- 受ける入試方式(一般・推薦)の計算式を見ているか
- 最後に何点満点に換算するかを確かめたか
推薦入試と一般入試で計算式が違うのに、同じ式で計算してしまうパターンです。例えば都立高校の推薦入試(令和9年度)で9教科の評定を使う場合は、特定の教科に比重をかけず、45点満点で数えます。
内申点の計算から当日点の目安を考える時
内申点が計算できたら、次は当日の学力検査の点数と合わせて考えます。合計の中で内申と当日点がどれくらいの割合になるかは、学校ごとの比率で決まります。
比率の考え方は内申点と当日点の比率で、内申が足りない時に当日点で取り返す考え方は内申点が足りない時の逆転で紹介しています。
高校受験の内申点の計算でよくある相談
「当日何点取ればいいか計算したい」「内申の割合が小さくても落とされることがあるか」「5教科の合計が○以上なら受けられる、とはどういう意味か」の3つがよく見かける相談です。
ここでは、計算にまつわる相談をまとめて答えます。
当日何点取ればいいか、計算で出せますか?
内申点が分かっていても、合格に必要な当日点は計算だけでは出せません。合否の基準になる点数は公表されていないことが多く、その年の受験者によっても変わるからです。
できるのは、志望校の比率で「内申の差が当日点の何点分か」を計算することまでです。そこから先は、学校の先生や模試の資料と合わせて考えてみてください。
内申の割合が2割でも、内申で落とされることはある?
内申と当日点の比率が2:8のように内申の割合が小さい場合でも、内申点は合計の一部として数えられます。内申の差は、当日点の差と合わせて合計で見られるということです。
例えば、こんなふうに考えてみてください。
「内申の割合は小さいけど、差がゼロになるわけじゃない」「その分、当日点で取り返せる幅は大きい」
割合が小さい学校ほど、当日点で取り返しやすいと考えると、勉強の配分も決めやすくなります。
「5教科の合計が○以上なら受けられる」とはどういう意味?
この種の基準は、推薦入試の出願条件などで使われることがある書き方です。どの学年の、どの教科の合計を見るのかは学校ごとに違うので、募集要項で確かめてみてください。
一人で計算と勉強の計画を立てるのが難しい時は
内申点の計算ができても、そこからどの教科をどう伸ばすかを決めるのは簡単ではありません。人の手を借りるなら、つまずいた単元の戻り学習や、定期テストの範囲に合わせた計画づくりを一緒に進めてもらえます。
家庭教師のあすなろは、勉強が苦手な子を対象にした家庭教師で、訪問とオンラインの両方があります。無料の体験授業では、内申点や受験のしくみの説明も受けられます。
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よくある質問
高校受験の内申点の計算は全国共通ですか?
共通ではありません。使う学年、学年の倍率、教科の倍率、満点の換算が都道府県ごとに違い、同じ地域でも入試方式によって変わります。
内申点の計算で実技教科が2倍になるのはどこですか?
東京都の令和9年度の一般入試では、学力検査をしない教科の評定を2倍にします。5教科を受検する場合は実技4教科が2倍になります。他の地域は要項で確かめてみてください。
中1の成績は高校受験の内申点の計算に入りますか?
地域によります。令和9年度入試では、埼玉県・千葉県・大阪府は中1から使い、東京都・静岡県・愛知県(一般選抜)は中3だけ、神奈川県は中2と中3を使います。
計算した内申点を他の県の人と比べてもいいですか?
しくみが違うので、数字をそのまま比べても意味がありません。同じ評定でも、地域によって数字は大きく変わります。
まとめ
- 高校受験の内申点の計算は「使う学年」「学年の倍率」「教科の倍率」「満点の換算」の4つで決まる
- 同じ評定でも、東京都は49、神奈川県は99、大阪府は324と地域で数字が変わる
- 推薦と一般で計算式が違うことがあるので、受ける入試方式の式を見る
- 計算できたら、志望校の比率で当日点と合わせて考える





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