不登校と内申点|評定がつかない時の高校受験の考え方

不登校の時の内申点の扱いと、評定がつかない時の高校受験の考え方を解説する記事のアイキャッチ

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学校に行けない日が続いていて、『このままだと内申点がつかないし、高校には行けないのかな』と不安になっていませんか。本人も保護者の方も、先が見えなくて苦しくなる時期ですよね。

結論から言うと、不登校で内申点(調査書の評定)が少ない、またはつかない場合でも、高校受験の道が閉じるわけではありません。評定がつかない時の扱いを決めている地域もあり、入試方式によって調査書の重みも変わります。

この記事を読めば、不登校の時の内申点の扱いと、学校と一緒に確かめておきたいことが分かります。

目次

不登校だと内申点はどうなる?まず2つのパターンを知る

先に結論

不登校の時の内申点は、大きく「評定がつく」「評定がつかず斜線になる」の2パターンに分かれます。どちらになるかは、学校の判断と、参考にできる学習の記録があるかで変わります。

『学校に行っていないから内申点は0点』と思い込んでいる人も多いはずです。実は、そうとは限らないんです。

内申点の元になるのは、教科ごとの5段階の評定です。評定は授業の様子だけでなく、提出したプリントやテスト、学校が参考にできる資料などから付けられます。

パターンどんな時に高校入試での扱いの例
評定がつく登校した日の学習や提出物、別室や家庭での学習の記録などで評価できる時通常どおり調査書点の計算に入る
評定がつかない(斜線)参考にできる資料を使っても評価できないと学校が判断した時東京都の例では、高校が学力検査の得点などを参考に調査書点を求める

東京都の令和9年度入試の要綱では、中学校長は記載できる場合は記載することになっています。どうしても評価できない教科だけを斜線にし、理由書を添えます。斜線の教科がある受検者の調査書点は、学力検査の得点などの資料を使って都立高校が求めます。

『斜線になったら受けられないのでは』と心配になりますよね。ただ、少なくとも東京都では、斜線があっても受検できる扱いが要綱に書かれています。

学校の外での学習が評価に入ることもある

国の通知では、不登校の生徒が欠席中に行った学習の成果を、学校の判断で成績評価に考慮できるとされています。令和6年に、一定の要件のもとで法令上はっきりしました。

要件は次の3つで、すべてが必要とされています。

  • 学習の計画や内容が、在籍校の教育課程に照らして適切か学校が確かめる
  • 学校と保護者が連携して、状況を定期的に把握する
  • 学校が本人と、訪問やオンラインで直接の関わりを続ける
出席扱いについて

教育支援センターなどの公的機関での指導や、自宅でのICTを使った学習もあります。要件を満たせば、校長の判断で指導要録上「出席扱い」にできるとされています。一律の基準は国から示されていないので、在籍している学校に相談してみてください。

評定がつく・つかない時の選択肢を3つの視点で整理する

先に結論

選択肢は「入試方式」「調査書の扱い」「学校との相談」の3つの視点で整理すると、今の状況でできることが見えてきます。

不登校と内申点の話は、情報がばらばらで混乱しやすいところです。ここでは、今の評定の状況ごとに、3つの視点で選択肢を並べてみます。

不登校の時の内申点の選択肢を、入試方式・調査書の扱い・学校との相談の3つの視点で整理した図解
今の状況入試方式で考えること調査書の扱いで確かめること学校と相談すること
評定はついているが低め学力検査の比重が大きい方式や学校何年生の評定が使われるか残りの期間で評価してもらえる学習の形
一部の教科が斜線になりそう斜線の教科がある時の扱いが決まっている入試斜線の教科の調査書点をどう求めるか家庭や別室での学習を評価に入れられるか
ほとんどの教科で評定がつかない調査書を使わない、または重みの小さい入試自己申告書など、事情を伝える書類があるか出席扱いになる学び方があるか

入試方式で考えること

東京都の令和9年度入試では、学力検査と調査書点の比率を7:3と10:0の両方で計算し、高い方を本人の得点にする方法を取る都立高校があります。10:0なら学力検査の得点だけで評価されます。

また、東京都のチャレンジスクールでは調査書の提出を必要とせず、志願申告書・面接・作文を総合して審査します。

内申点の重みが小さい入試方式の考え方は、内申点が低い時の高校選びでも詳しく紹介しています。

調査書の扱いで確かめること

調査書に何年生の成績が入るかは、都道府県で違います。例えば東京都の一般入試は中3の評定を使い、大阪府は中1から中3までの評定を使います。

『中2で休んでいた分が全部響くのでは』と心配な人は、まず自分の地域で何年生の成績が使われるかを確かめてみてください。調査書の中身そのものは内申書とはで紹介しています。

事情を伝える書類があるかを確かめる

東京都では、都立高校に理解してほしい事情がある時に、自己申告書を志願先の校長に出すことができます。本人と保護者がそれぞれ記入する形式です。

文部科学省の調査を見ると、ほかの県にもさまざまな配慮があります。欠席が一定の日数以上ある時に自己申告書を出せる県や、調査書に出欠の欄を設けていない県です。扱いは地域でかなり違うので、志望する地域の要項で確かめましょう。

学校に確かめたい質問リスト

先に結論

「何を聞けばいいか分からない」時は、質問をあらかじめ紙に書いて持っていくのがいちばんです。担任の先生や進路の先生と話す時に使ってみてください。

学校に連絡するのは、気が重いことも多いですよね。

『迷惑をかけるかも』と思うかもしれません。でも、進路の相談は学校の大事な役割の一つです。

例えば、こんなふうに切り出すと話しやすくなります。

「高校受験のことで、内申点の扱いを確かめたくてご相談したいです」

学校に確かめたい質問
  • 今の時点で、評定がつきそうな教科とつかなさそうな教科はどれか
  • 家庭や別室、教育支援センターでの学習を評価や出席扱いに入れられるか
  • 評価してもらうために、提出できる課題やプリントはあるか
  • 住んでいる地域の入試で、何年生の評定が調査書に入るか
  • 斜線の教科がある時、志望校ではどう扱われるか
  • 自己申告書のような、事情を伝える書類を出せるか
  • 調査書を使わない、または重みの小さい入試方式があるか

聞いた答えは、メモに残しておきましょう。あとで志望校を考える時に、何度も見返すことになります。

一度で全部聞けなくても大丈夫です。大事なものから2〜3個にしぼって、次の面談で残りを聞く、という進め方でも十分です。本人が学校に行きにくい時は、保護者の方だけで先に相談しておく形もあります。

誰が聞くか向いている質問
本人提出できる課題、評価してもらえる学習の形
保護者出席扱いの手続き、自己申告書の書き方、入試の扱い
本人と保護者志望校の選び方、これからの学習の計画

保護者の方が学校とどう関わるかは、内申点のために保護者ができることでまとめています。

今からできる勉強と、当日点の考え方

先に結論

評定が少ない時ほど、学力検査(当日のテスト)で取れる力を育てることが大事になります。抜けている単元をさかのぼって、少しずつ埋めていくのが近道です。

『今さら勉強しても間に合わない』と思う日もありますよね。そう感じるのは自然です。

ただ、入試の問題は中学の教科書の内容から出ます。抜けた単元を一つずつ埋めれば、当日の点数は積み上がっていきます。

学び直しの進め方
  1. 教科ごとに、分からなくなった単元を書き出す
  2. いちばん前の学年の単元から手をつける
  3. 教科書の例題を、自分で解けるようにする
  4. 学校から出ている課題やプリントがあれば提出する
  5. 1週間ごとに、できた単元に印をつける
前の学年の単元からさかのぼって学び直すための、付箋を貼ったチェック表とノートの写真
教科さかのぼる時の目安
数学計算の単元から。方程式や関数は前の学年の内容が土台になる
英語中1の文法と単語から。教科書の本文の音読も役に立つ
国語漢字と、文章の要点をつかむ練習から
理科・社会単元ごとに独立しているところが多いので、興味のある単元から
よくある失敗

最初から入試の過去問に取り組んで、分からない問題ばかりで気持ちが折れてしまうパターンです。まずは前の学年の基本からで大丈夫です。

不登校と内申点、よくある相談

先に結論

よくある相談は「内申点がほとんどなくても受けられるか」「休んでいた学年の分はどうなるか」の2つです。どちらも、地域の制度と入試方式を確かめることが出発点になります。

不登校の内申点について寄せられやすい相談を、内容を要約して紹介します。

相談1「内申点がほとんどない状態でも、都立高校は受けられますか?」

受検はできます。東京都では、評定が斜線の教科があっても、学力検査の得点などをもとに都立高校が調査書点を求める扱いになっています。

さらに、学力検査だけで評価する10:0の方法も使う都立高校や、調査書を使わないチャレンジスクールもあります。

合格できるかどうかは学校や当日の結果しだいなので、ここでは約束できません。ただ、選択肢があることは知っておいてください。

相談2「中2の途中から行けなくなりました。内申点はどうなりますか?」

何年生の評定が使われるかで変わります。東京都の一般入試のように中3の評定を使う地域なら、中2の分は調査書点に入りません。埼玉県・千葉県・大阪府のように中1から使う地域では、中2の評定も入ります。

どちらの場合でも、中3の今から評価してもらえる学習の形を、学校と相談してみてください。

相談3「模試の点数は取れているのに、内申点がほとんどありません」

『当日のテストで取れるなら、内申点がなくても大丈夫?』という気持ちですよね。

学力検査の比重が大きい入試や学校を選べば、その力を生かしやすくなります。比率は都道府県や学校で違うので、志望校の要項で確かめましょう。

当日点で取り返す考え方は、内申点が低い時の高校選びの記事も参考になります。

一人でやるか、人の手を借りるか

学び直しは、一人で進められる人もいます。ただ、どこから戻ればいいか分からない時や、質問できる相手がいない時は、人の手を借りると進みやすくなります。

例えば、つまずいた単元までさかのぼって教えてもらう使い方があります。1週間の勉強の計画を一緒に立てたり、学校の課題の提出を見てもらったりもできます。家で受けられる形を選べば、外に出るのがつらい時期でも始めやすくなります。

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よくある質問

不登校だと内申点は0点になりますか?

そうとは限りません。登校した日の学習や提出物、学校が参考にできる資料で評価できれば評定はつきます。評価できない教科は斜線になり、東京都では高校が学力検査の得点などをもとに調査書点を求めます。

家での勉強は内申点に入りますか?

国の通知で、欠席中の学習の成果を一定の要件のもとで学校の判断により成績評価に考慮できるとされています。入れられるかどうかは在籍校の判断なので、担任の先生に相談してみてください。

不登校でも推薦入試は受けられますか?

推薦の基準は都道府県や学校ごとに決まります。評定や出欠を条件に含めるかも学校ごとなので、募集要項や学校説明会で確かめましょう。

調査書を使わない高校はありますか?

東京都のチャレンジスクールは、調査書の提出を必要とせず、志願申告書・面接・作文で審査します。ほかの地域にも同じような学校があるかは、各地域の教育委員会の情報で確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 不登校の時の内申点は「評定がつく」「斜線になる」の2パターンがある
  • 欠席中の学習や出席扱いを評価に入れられるかは学校の判断なので相談する
  • 入試方式・調査書の扱い・学校との相談の3つの視点で選択肢を整理する
  • 学校には質問リストを持っていくと話しやすい
  • 当日のテストで取れる力を、前の学年の単元から少しずつ積み上げる
内申ドットコム

内申ドットコム 編集部

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